公道で実際に役立つものを! 自動車教習所の指導項目に加えるべきメニューとは (1/2ページ)

フル加速とフルブレーキの体験は不可欠

 日本の教習所で普通自動車の免許をとろうと思うと、実技で31時間、学科で26時間、費用も30万円以上(いずれもAT限定)と、時間もコストもべらぼうにかかる。アメリカなどでは、簡単なペーパーテストと、路上での実技試験だけでOKなので、時間もお金もかからない……。

 そんな過剰ともいえる日本の教習所の練習項目を積極的に増やしたいとは思わないが、あまりにも運転スキルが低いドライバーが多いのも事実なので、もっと実用的なトレーニングを実施して、新人ドライバーを路上に送り出してほしい。

 たとえば、フル加速とフルブレーキのトレーニング。エコと燃費のことばかり強調され、出だしが非常に遅く、流れを乱しているドライバーが多いので、必要なときはしっかり加速するということを覚えるためにもフル加速の体験は不可欠。高速道路の合流で、きちんと流れに乗れるように、80㎞/h~100㎞/hぐらいまでは最短距離で加速できるよう訓練が必要。また、加速ができれば、責任を持って止める必要があるので、フルブレーキの鍛錬も必須。

 現在の教習所のように箱庭のなかで低速での急停止や、シミュレーターでのフルブレーキだけでなく、実車を使って、最低でも60㎞/hぐらいからのフルブレーキのトレーニングは絶対に必要。ABSをフルに効かせるブレーキの踏み方を学んでおかないと、ドライビングポジションもいい加減になる。できれば、ドライ路面とウエット路面でのフルブレーキ体験をするのが理想的だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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