パワーだけでも軽いだけでもダメ! パワーウエイトレシオに優れた国産スポーツモデルTOP5 (1/2ページ)

ハイパワーなモデルが上位を占める結果に!

 最近では「パワーウエイトレシオ(PWR)」という指標を見聞きすることは減っているが、かつてはスポーツ性能を示す代表的な数値だった。多くのクルマ好きは新型モデルが登場するたびに、その最高出力で車両重量を割って、PWRの数値を計算していたものだ。基本的にはPWRの数字が小さいほど車重に対してパワーがあり余っていることを示す。つまり、鋭い加速が期待できるというわけだ。

 さて、今回あらためて現行の国産(ブランドの)スポーツカー14台のカタログスペックを並べ、電卓を叩いてPWRを調べてみた。軽いボディが有利なのか、それとも大パワーが押し切るのか。上位5台をトップモデルから見ていくことにしよう。なおPWR値は昔ながらの馬力で車重を割ったものとしているが、文末に全車のPWRの計算値をPSとkWの両方で掲載しているので、そちらもご覧いただきたい。

1位:日産GT-R NISMO(2.867 kg/PS)

 国産スポーツカーの中でも重量級といえるGT-RがPWRランキングではトップ。600馬力を発生するGT-R NISMOが「2.867kg/PS」と国産スポーツカーでは唯一のアンダー3を達成。570馬力の標準車でも「3.088kg/PS」と2位のモデルより優れたPWR値を示す。

 かつては軽さとエンジンパワーのバランスを示すといわれたPWRだが、世界の名だたるスーパースポーツがハイパワー化を進めるなか、パワー番長であることを示す指標となりつつあるのかもしれない。

2位:ホンダNSX(3.098 kg/PS)

 厳密にいえば国産車ではなくアメリカで生産されるNSXは、V6エンジンと3つのモーターを組み合わせたハイブリッドパワートレインのスーパースポーツ。カタログスペックではシステム最高出力として581馬力となっているので、その数値を用いて計算したのがこの結果だ。

 このパワー自体はGT-Rの標準車を上まわっているが1800kgという国産スポーツカーでもっとも重い車体のおかげで2位に甘んじることになった。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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