負け惜しみじゃなくクルマは速さじゃない! 鈍足でも不思議と楽しいクルマ5選 (2/2ページ)

クセの強さにハマってしまう輸入車も!

3)フォルクスワーゲンup!

 up!は日本車ならトヨタ・パッソ&ダイハツ・ブーン、日産マーチ、三菱ミラージュに相当するベーシックカーである。それでもup!はシンプルなクルマながら硬質な回り方をするエンジンや高速道路での高い走行安定性を持つ。1リッターの3気筒エンジンということで動力性能の余裕こそないものの、昔ながらのドイツ車らしさに溢れた運転が楽しいクルマだ。日本仕様のトランスミッションはMTのクラッチ操作とシフト操作を自動化したAMTなので、シフトのスピードやタイミングにクセもあるが、そのクセを予測してドライバーが操作を加えるのも、人によっては楽しさの1つとも捉えられる。

4)フィアット500&パンダのツインエア

 フィアット500とパンダは、500がup!と同様のベーシックカー、パンダはそのハイトワゴン版である。この2台で感じる運転する楽しさは、ツインエアと呼ばれる2気筒エンジンに尽きる。ツインエアは初期のものに比べればかなり改良されたものの、2気筒エンジンのため振動は大きい。

 しかし振動と書いたが、不快なものではなく鼓動とも感じられる独特の心地よさがあり、この楽しさは500とパンダだけで味わえる貴重なものだ。

5)プジョー208スタイルのMT

 プジョー208は全幅が1740mmあるため3ナンバーとなるものの、車格としては日本車ではトヨタ・ヴィッツやスズキ・スイフトなどに相当するコンパクトカーである。208のベーシックモデルとなるスタイルには、1.2リッター3気筒NAを搭載するMT車もある。このクルマはもちろん速くもなく、シフトフィールとクラッチフィールにクセがあり、インテリアも独創的。慣れるまで少々時間がかかるが、フランス車らしいしなやかさに代表される個性も含め、運転して楽しい。

 しかも中古車市場には未使用車が総額160万円程度で流通しているので、「軽自動車や日本車のコンパクトカーより面白そう」と比較的軽い気持ちで、輸入車入門の1台として買えるのも嬉しいポイントだ。


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