【試乗】一番小さいSUVでも実力高し! VW T-Crossが見せた軽快な走り (1/2ページ)

ベースのポロとほぼ同サイズだが存在感はバツグン!

 走り出した瞬間、このコンパクトクラスでもボディ骨格の強さとどこにも逃げの無い剛性の高さ感が、あらためてフォルクスワーゲン(VW)の偉大さを感じさせる。VWのラインアップでもっともコンパクトなクラスはup!だが、それに次ぐPoloをベースとして、SUVに仕立てたのが日本初上陸のTクロスである。

 VWのSUVは頂点にトゥアレグ、続いてティグアンときて、Tロック(今年上陸)、Tクロス(Tの意味は上位2台の頭文字を継承)と続く末弟にあたる。詳しく言えばクロスup!もあるが、あれはSUVと言うよりもクロスオーバーモデルなので別クラス。

 コンパクトだけども背が高いTクロスは、全長4115×全幅1760×全高1580×ホイールベース2550mmと、Polo(4060×1750×1450mm)よりもわずかに長く高い。4mちょいだからコンパクトなのだが、街の風景と他車に混ざると、意外にも幅広く背が高いことからひと際目を引く存在である事を実感した。

 Tクロスはまず導入記念特別モデルが上陸した。「Tクロス TSI 1st」と「Tクロス TSI 1st Plus」の二本立て。それぞれ装備の違いになるが、1st Plusはレーンキープアシスト、ハイビームアシスト(ヘッドライト)、パドルシフト、スポーツシート、7Jx18インチホイール(標準は16インチ)、はボディ色によりシルバー、オレンジ、グリーンが選べる。ドアミラー、ダッシュパッド、シートも、ブラック、オレンジ、グリーンのカラーコーディネイトが選択可能だ。

 ドアトリムやルーフレールは基本的にブラックアウトだが、Plusの外装はシルバーとクロームパーツが光り、よりゴージャスな印象に仕上がっている。

 エンジンはPoloと同様に999cc直列3気筒12バルブ・インタークーラーターボを搭載。116馬力/5000〜5500rpmのパワーと200N・m(20.4kgm)/2000〜3500rpmは、Poloの95馬力/175N・m(17.9kgm)とチューンが異なるが、それはTクロスの車重が約110kg重いことに対応したため。これをツインクラッチの7速DSGを介して前輪のみで駆動する。

 室内の印象はスッキリ広い。Poloに対して前席の着座位置は100mm高いこと、全高はそれ以上に高い関係からの広さと、見下ろす視界の広がりがいい。同様に後席は前席よりもさらに50mm高く、140mmのスライド量は余裕のスペース効率。もちろん荷室の拡大にも効果あり。その荷室は通常で455L、後席を畳んだ最大で1281Lまで広がる。


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