アクティブな人が「雰囲気SUV」を掴むと後悔! アウトドア派が選ぶべき小型SUV5選 (1/2ページ)

悪路走破性や汚れを気にしないラゲッジスペースを備える

 空前のSUV、クロスオーバーSUVブームだ。その証拠に、コンパクトなモデルや軽自動車にまでSUV、クロスオーバーSUVが増殖している。今回は、そんな注目度の高いクルマたちのなかから、本格アウトドア派にぴったりの6台を紹介したい。

 まず、どんなSUV、クロスオーバーSUVがアウトドア派に向いているかと言えば、悪路の走行に備えた4WD性能、最低地上高の余裕はもちろん、アウトドアに欠かせないアウトドアグッズやキャンプ用品などをしっかり積み込めるラゲッジスペースを備えていることが必須条件となる。もちろん、1人、カップルでのアウトドライブなら後席をそのまま使うか、後席を格納すればラゲッジスペースを拡大できるのだが、家族3~4人、あるいはペットも連れて……ということになれば、しっかり使える後席と必要十分なラゲッジスペースの両立が要件となる。

 ところで、クロスオーバーSUVといっても、軽自動車のスズキ・スペーシアギヤ、三菱ekクロス、コンパクトカーではホンダ・フリードクロスターなどがあるものの、最低地上高は標準車のまま。具体的にはスズキ・スペーシアギヤが150mm、三菱ekクロスが155mm、フリードクロスターのFFが135mm、4WDでも150mmでしかない。本格SUVに求められる約180~200mmには及ばない。見た目のクロスオーバーテイストを楽しむクルマたちなのである。

1)スズキ・ハスラー

 そこで、本格的な4WD性能と最低地上高を備えた軽自動車のクロスオーバーSUVとして挙げられるのが、今が旬でもある、発売されたばかりのスズキ・ハスラー。初代が雪国のユーザーの声に応えて登場したぐらいで、雪道、悪路にめっぽう強い、またアウトドアで使いやすい。可愛くカラフルな見た目とは裏腹に、本格的な走破性能を備えた1台というわけだ。

 FF、4WDを問わず、最低地上高は180mm。ここでお薦めする4WDならグリップコントロール、ヒルディセントコントロールに加え、新型ではスノーモードも新設定。前席シートヒーターも標準で、1年中アウトドアドライブを楽しめる。

 しかも、後席背面とラゲッジルームは汚れや水分をふき取りやすいワイパブル素材で、これまた新設定されたラゲッジアンダーボックスは取り外し可能な樹脂製の防汚れタイプに。さらに、前後席を倒したアレンジで、約2m4cmものほぼフラットなベッドスペースが出現。専用もマットもアクセサリーで用意され、車中泊性能もバッチリの、今回のテーマでは最高にお薦めできる軽自動車のクロスオーバーSUVなのである。

2)スズキ・ジムニー

 悪路の走破性に特化して軽自動車を選ぶなら、今ではスズキ・ジムニーが唯一無比の選択となる。まさに悪路を走るために誕生した本格スモールSUVであり、プロの愛用者がユーザーの多くを占めているほど。

 最低地上高は205mmとかなり本格で、ジムニー伝統の強靭なラダーフレーム構造、本格SUVならではのFRレイアウト、路面状況に応じて任意で2WD/4WDを切り替えられる機械式副変速機付きパートタイム4WD、高い走破性を実現する3リンクリジットアクスルサスペンション、そしてヒルホールドコントロール、ヒルディセントコントロールといったアイテムも満載。手に入れただけでアウトドアに、悪路に走っていきたくなるワイルドなクルマと言っていい(じつは女子にも人気)。

 ただし、パッケージはコンパクトなボディでFRということもあって、後席とラゲッジスペースはともにミニマム。1人かカップルでのアウトドアライフに向いている。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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