チームスズキで全方位的な進化を実現! エンジニアが語る新型ハスラー開発秘話 (2/3ページ)

楽しみ方を限定しない、それがハスラーの魅力

 新しい発想に期待するという狙いがあったのだろうか、新型ハスラーの開発チームは、初代の開発に携わっていない新しいメンバーだけで構成されていた。唯一の例外は、エクステリアのクレイモデラーただひとり。その彼の言葉が、竹中さんたちに気付きを与えたという。

「彼に言われたんです。初代をもう一度見直してみようと。脱力感があって、ゆるキャラのような親近感があるじゃないかと。なのにこのチームは、究極を求め過ぎるあまり肩に力が入り過ぎてる。そんな気持ちで、本当にお客さまに喜んでいただけるハスラーを作ることができるのか。まさに彼の言う通りでした」

「実際、ハスラーのオーナーさまと接すると、われわれの想像していなかったような使い方や、楽しみ方をしてくださっている方がたくさんいらっしゃることに気付きます。それはハスラーというクルマが、楽しみ方を限定しない、いい意味でのゆるさを持っているからこそだと思います。それはハスラーが大切にしなければいけないところ。われわれが楽しみ方をお客さまに押し付けてはいけない。そんな原点に立ち戻って、ハスラーとはどうあるべきかをいちから考え直したんです」(高橋さん)

 決められたスケジュールのなかで開発をやり遂げるため、チームには新たな助っ人が参加することになった。アシスタントチーフエンジニアの渡邉 司さんだ。開発チームでは一番の年長者となる渡邉さんは、当然のことながら経験の豊かさもトップクラスだ。

「企画という言葉は、文字通り企みをくわだてて、計画通りに実行するという、そんな両輪で成り立っています。新型ハスラーの開発での自分の役割は、若いエンジニアたちが斬新な発想で練り上げたアイディアを、計画通りに推し進めること。とりわけ新型ハスラーは、全方位的な進化を目指して、欲張り過ぎなくらいに新しい技術や提案が盛り込まれたクルマです。ひとつひとつの検討項目について、注力すべき時間やコストにメリハリを付けなければなりません」

「たとえば、この項目の検討についてはある程度の時間の制限を設け、別の項目はたっぷりと時間をかけてでも繰り返し検証しなければいけないといった具合です。限られた時間のなかでそんなメリハリを付けるための判断は、やはり経験がモノを言います。きめ細かく目を配りながら、チーム内のコミュニケーションもうながす。そうしたことにも注力しました」(渡邉さん)


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