クルマの未来はEVにしかない! 日産&三菱の「10年の苦労」が報われるときは近い

クルマの未来はEVにしかない! 日産&三菱の「10年の苦労」が報われるときは近い

EV普及はこの先一年ほどで急速に進展する可能性がある

 日産自動車は、三菱自動車工業とともに、世界でもっとも早く電気自動車(EV)の量産市販に踏み出した。それから10年を経て、たとえばトヨタは世界一位を争う大企業であるにもかかわらず、EVの量産市販化はこれから動き出す段階だ。

 いまという視点で、しかも日本市場を見る限り、EVの普及はなお時間が掛かると感じられるかもしれない。しかし、欧米や中国の市場を見れば、EVへの動きが前進していることを知ることができる。米国と中国では、EVの強制的な導入がはじまっており、欧州においても来年から二酸化炭素(CO2)排出量規制が強まるので、たとえディーゼルであってもエンジン車だけでは対処できず、今年秋から発売される2021年モデルからEVが増えていくだろう。

日産リーフのフロントスタイリング

 たとえば、メルセデス・ベンツからはEQCがすでに国内でも発売され、BMWはi3のほかにiX3の発表が行われた。フォルクスワーゲンも、ID.3が秋から欧州で発売開始となる予定で、日本へも導入されるだろう。アウディも、今年後半から日本でe-tronスポーツバックを発売の予定だ。ドイツからは、ポルシェのタイカンもいよいよ国内販売が開始された。

メルセデス・ベンツEQCのフロントスタイリング

 ドイツ以外では、フランスのPSAからe-208が日本で発売され、シトロエンからはe-C4が発表されている。日本車でも、マツダMX-30やホンダeが発表され、レクサスもUX300eを欧州で発表するなど、次第にEVの選択肢が充実しはじめている。EV普及の動きは、この先一年ほどで急速に進展する可能性がある。

マツダMX-30のリヤスタイリング

 さらに、自動運転へ向けた運転支援機能の開発においても、EVであることが優位に立つ。たとえば日産が昨年スカイラインで導入したプロパイロット2.0が、ハイブリッド車にしか搭載されない理由は、モーター駆動を備えるからだ。モーターは、エンジンの100分の1の速さで応答し、デジタル制御によって的確な出力調整を瞬時に行うことができる。これが、自然で滑らかな自動運転に通じるだけでなく、緊急時の加減速といった対応が素早くでき、なおかつモーターは回生機能により、ブレーキを作動させる以前に減速をはじめることができる。つまり、より安全に自動運転化へ向かえるのである。

プロパイロット2.0のメーター

 加速性能や静粛性など動力性能や乗り心地においてもエンジンを上、まわることは明らかで、クルマの未来はEVにしかないといっても過言ではない。少し早い動き出しでこれまで販売で苦労したというのが、日産や三菱自なのであって、過去10年の知見が、いよいよこれからEV普及における優位性につながっていくと考えられる。

e-POWERのエンブレム

 現在の経営上の困難な状況から抜け出すためにも、業界で先んじてきたEVに活路を見ることこそ、日産が将来を優位に展開する鍵となっていくはずだ。

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