一部が「減っただけ」なのにもったいない! タイヤは「リサイクル使用」できないのか (2/2ページ)

乗用車用は過去に「再生タイヤ」があったものの……

 最後に気になるのが、乗用車では存在しないのかということ。その昔はあって、年配の方なら再生タイヤという言葉は懐かしいのではないだろうか。20年ぐらい前まで細々と作られていて、名称も再生というのが響きが悪いので更正タイヤに変更されつつあったが、現在は作られていない。理由は乗用車の場合、総サイズが約220もあるので、それぞれに対応するのは大変で、それに合わせて細かく作り分けることができる技術者も不足しているため。コスト面でも、サイズの種類の少ない商用車に比べればうま味もない。

 その昔、再生タイヤを実際に履いてみた知り合いがいた。感想としては、サイドの部分は問題ないとはいえ、使用済みではあるので乗り心地が硬いのと、少しよじれることがある。さらにトレッド部分の貼付けた跡が見えるというのも気になると言っていた。ちなみにパターンは意匠権があり、ピレリは公開していたことからピレリバターンだったため、そこだけ見ればかっこは良かった。ただ、台タイヤのメーカーやブランドは4本とも同じにならないこともあり、結局はあまり格好よくはなかった。リトレッドタイヤは確かに安かったが、それも時が経つにつれて安売りタイヤが出てきたことから、価格面でのうま味は減り、結局は消滅してしまった。

 ただ、台ゴムが問題ないのに使い捨てするのはもったいなく、エコや省資源の観点からもなんとかしたいところではある。ミシュランが意欲を示していたりするので、また乗用車用も登場してくるかもしれない。

※写真はイメージ


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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