はっきり言って「クセ」は強い! 唯一無二の「超個性的」な走りにハマるスポーツモデル3選 (2/2ページ)

ナンバー付きのレーシングカーのようなモデルも!

2)アルファロメオ4C

「比較的低価格なスーパーカー」というコンセプトどおり、ボディは単体重量65kgの超絶に軽いカーボンモノコックとアルミ製サブフレームで構成。ボディパネルは特殊な成形素材SMC(ガラス繊維強化樹脂)製で、成り立ちは本気のリアルMRスポーツ。ナンバー付きのレーシングカーのような成り立ちながら、公道では意外とドライバーフレンドリーで扱いやすく、乗り心地も存外にしなやか。それでいて、トンでもないレベルの非日常が堪能できる二面性がすごい。

 足を前に投げ出す姿勢を強いられる着座環境は極めてレーシングカー的で、街乗りレベルでも「カーボンの箱に乗ってる感」がつねに得られる。ノンパワステなので車庫入れなどでは面倒くささを感じるも、その代わりダイレクト感は猛烈に濃厚。限界は高く、ちょっと峠を攻めた程度では挙動が破綻しそうな気配はないが、走行中は路面の外乱の影響をモロに受ける場面もあり、ノンサーボのブレーキのタッチもレーシングカー的にスパルタン。それゆえ運転中にスマホなど見てる余裕はなく、どんな状況でもクルマとの濃密な対話に没頭できる。1.8リッターターボのパワーはそれほどでもないが、軽さが効いて体感速度はすこぶる速い。カーボンなど高級素材をふんだんに使って865万円はお値打ちだ。

3)スズキ・アルトワークス

 往年の人気モデル「WORKS」専用チューンモデル。わずか670kgの軽い車重に専用チューンの吸排気系などで痛快な走りを実現。じつはマニアから好評な標準のアルトのスポーツグレード「ターボRS」をベースに、硬派に引き締めたサスペンションや高トルク化をはかったエンジン、専用レカロシートなどで本格的に武装。MTは専用開発のクロスレシオを採用し、シフトノブの位置やシフト操作フィールにも徹底的にこだわって開発されたなど、軽自動車らしからぬこだわりの塊のようなクルマなので、ここではスポーツカーとして扱った。

 ショックアブソーバーは応答性重視の専用KYB製で「WORKS」の名に恥じないリニアな応答性とダイレクトな操舵フィールが秀逸。ターボ過給圧の高さを表示するブーストインジケーターなど、気分を高揚させる装備が盛りだくさんとなっている。2ペダルのAGSも「WORKS」専用セッティングだ。挙動に神経質な部分はないので、スポーツ走行が不慣れな人でも心配はないが、運転スキルの高いドライバーの手にかかれば、FFながらテールスライドで向きを変える動きも自由自在。中高年カーマニアが懐かしむだけでなく、すべての若者に乗ってもらいたい。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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