諸外国は当たり前! 日本で「ウーバー」などの「ライドシェア」が展開されないワケ (2/2ページ)

安価であることや使い勝手の良さだけでなくトラブルも多い

 筆者は“世界一安い”といわれる、インドのデリーにおいて移動のためライドシェアを使いまくったことがある。インドは街なかの一般的なタクシーは、勝手に相乗りさせるのが当たり前なので、ライドシェアが普及する前、外国人は“プライベートタクシー”をチャーターするのが一般的あった。それがいまでは、デリー市内ならば街なかにライドシェア車両があふれ、どこでもすぐに迎えに来てくれるようになった。

 そのため飛躍的に効率的な都市内移動が、しかもリーズナブルにできるようになった。ただ、なぜか料金決済は現金のみとなっていた。キャンセル料はカード決済できたので、ドライバーが外国人にだけは「現金決済しかできない」として、チップをもらおうとしていたのかもしれない。世界一安いというのは伊達ではなく、とにかく毎回驚くほどの料金の安さであった。

 これはあくまで筆者の私見であるが、どうも在日外国人のなかには“闇ライドシェア”サービスを日本国内でも展開している様子。信号待ちをしていたら、クルマを待っているようなアジア系外国人がいた。そして、そこへクルマが到着するのだが、ドライバー(こちらもアジア系)とのやりとりがどう見ても初対面同士のように見えたのだ。スマホで何やら確認しているその様子からも、「闇ライドシェアやっているな」と筆者はにらんでいる。

 料金が安く、しかも現金決済がない(海外ではチップを払わなくていいのもウケている様子)という点など、使い勝手がよいように見えるライドシェアだが、ニューヨークあたりではすでにタクシーと同程度の料金にまで上がっているとのこと。また、アメリカの弁護士事務所のテレビコマーシャルでは、ライドシェアにまつわるトラブル解決を大々的に宣伝する事務所も多い。乗車中の事故や、女性ならばドライバーから性暴力を受けるなどの利用トラブルが多発しているようだ。

 個人が個人の車両を持ち込んで、空いた時間に営業する、副業的スタイルがライドシェアの基本なのだが、筆者が訪れた新興国の多くでは、お金持ちのオーナーが車両を用意し、それをドライバーに貸与し、ライドシェア料金の一部を“ピンハネ”するといった、つまりドライバーはライドシェアを専業としており、“第二のタクシー業界”のようになってしまっていた。

 アプリを使っての料理の宅配サービスを行っている自転車が首都高を走ったり、バイクが当て逃げするといった案件が多発している現状では、運営会社がほとんど運行管理していない実態が露呈しているともいえるので、日本でライドシェアが、諸外国と同じ内容のサービスで導入される道筋はかなり遠のいたというか、まず期待することは出来なくなったといってもいいだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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