安いには「ネガ」な理由がある! 中古車に「掘り出し物なし」と言われるワケ (1/2ページ)

中古車オークションによって相場の基準が定まっている

 クルマに限らず、中古品を探す場合、掘り出し物はないかな? と期待しつつ、あれこれ探すことは多い。実際、掘り出し物があるかどうかとなると、クルマの場合は基本的にはないと思っていい。1980年代前半あたりまではあるにはあったが、なくなった一番の理由は中古車専門雑誌が発刊されて、相場が明確になったから。

 それまでは買い取る側が、それまでの経験や扱った物件のデータを元に買い取り価格を決め、さらに販売価格を決めていたのが、グレード、年式、走行距離、装備で、明確化されてしまったというわけだ。

 ちなみに相場が確立するまでは、地域によっても価格の差があったので、買い取ったものをわざわざ運んで利ざやを稼ぐ業者もいたほどだ。

 さらに中古車オークションが開催されるようになって、ますますこの傾向は強まり、基本的には掘り出し物というのは出てくる可能性は非常に低くなってしまった。つまり中古車の価格というのは、販売利益や納車までの費用を乗せるにしても、オークションを基準に決まっていると言ってよく、それを無視して安く売るというのは、よほどのお人好しかボランティア精神あふれる人ということになろう。もちろんそんな人はいない。自分のところで売れないにしても、オークションに出してしまえばいいだけだ。

 しかし、中古車を探していると、相場より安い物件に遭遇することがある。「中古車に掘り出し物なし」と言われても、実車を見ると、それほど悪くなさそうだし、目の前に安い価格を見せられると人間というのは迷いが生じてしまうもの。結局手を出して、痛い目に遭うのだが、実際はどうして相場よりも安くなっているのか?


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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