ファミリーカーと呼んじゃいけない「本気すぎる」中身! 「ホンモノ装備」を詰め込まれた「実用」国産車4台 (2/2ページ)

単なるファミリーカーのバリエーションにはとどまらない

3)トヨタRAV4 オフロードパッケージ

 ファミリーカーとしてクロスオーバーSUVを選ぶユーザーも増えています。SUVの人気モデルといえばトヨタRAV4を思い出す人も多いでしょう。2WD(前輪駆動)もありますからたしかに“なんちゃって”オフローダーといいたくなる面があるのも事実ですが、ガソリンエンジンの4WD車には砂地やダートなどのラフロードに合わせた4WD制御テクノロジーである「マルチテレインセレクト」機能を持たせるなどSUVらしい走破性にもこだわったSUVとなっています。

 そんなRAV4で注目したいのが特別仕様車の「Adventure オフロードパッケージ」です。特別仕様車と聞くと、お買い得な仕様を想像してしまうかもしれませんが、この特別仕様車のポイントはベース車より最低地上高を10mm高めるリフトアップ仕様の専用サスペンション。さらにタイヤもベース車が19インチのところ、あえて18インチにインチダウンしたオールテレーンタイヤを履かせているほどで、単なるファミリーカーのバリエーションとして捉えていては、その走りの本質を見誤ってしまうかもしれません。

4)三菱デリカD:5

 ラフロード性能といえば、思い出すのは三菱自動車のミニバン「デリカD:5」でしょう。1990年代に大ブームとなったデリカ・スターワゴンは「1BOXパジェロ」という異名を得たほど悪路走破性に優れているミニバンでしたが、その伝統は最新モデルにも引き継がれています。エンジンは低速トルクが太い2.2リッタークリーンディーゼルで、サスペンションはフロント・ストラット、リヤ・マルチリンクと本格的。最低地上高は185mmと並みのSUVもびっくりの数値を確保しています。

 さらにドライブモードで「4WDロック」を選べば、深雪や未舗装の道をクリアすることも可能と、メーカー自身がアピールしているのも、その本気ぶりと自信を示しています。ミニバンというと、走りよりも積載性や居住性を意識した典型的なファミリーカーと思ってしまうかもしれませんが、デリカD:5は単なるミニバンではなく、オフロードを走れるミニバンに仕上がっているのです。その走りはラリーレイドでも実績のあるところで、ある意味で本気のメカニズムを有しているのは驚きでしょう。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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