給油口と違ってノーズに設置するクルマも! EVやPHVの「充電口」の場所がバラバラな理由 (1/2ページ)

モーターなどの搭載位置によって変わってくる

 電気自動車(EV)の充電口は、日産リーフがボンネットフード側にあり、ホンダeも同様だ。BMWi3もそうだ。一方で、三菱自動車のi-MiEVやテスラはリヤフェンダーに設けている。メルセデス・ベンツはリヤバンパーの右側にある。

 日本の交通事情からすると、後者のように車体の後ろ側に充電口があったほうが、後ろから駐車する習慣からすれば、充電ケーブルを車体の前側まで引っ張らずに済んで便利に思える。充電口をどこに設けるかは、まだ決まった形態がない状況だ。そしてそれぞれに、取り付け位置には理由があるはずだ。

 車体の前側に充電口がある場合は、前から駐車することを視野に入れながら、同時に充電の制御機能が前側にあるせいといえる。フロントエンジンの代わりにモーターと制御機能を搭載するためだ。制御機能を車体の前側に設置しながら、充電口を車体後ろ側へ配置すれば、その間の配線が車内に必要だ。

 また国内だけでなく海外へも販売することを視野に入れると、左側通行と右側通行では使い勝手が変わるので、車体の前側の中央に充電口があるほうが、どちらへも対処しやすい面もある。グローバルEVとするか、国内向けEVとするかも、充電口の設定位置を左右するのではないか。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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