この時代に安全装備がイマイチ! 初心者や高齢者が「選んじゃアカン」クルマ&グレード5選 (2/2ページ)

安全性が高まっている軽自動車や商用車にも非搭載車がある

3)ダイハツのスマアシIII非装着グレード

 同様に、ダイハツの軽自動車でも、たとえばムーヴのX、Lグレードのように、AEBが付いていないグレードもあるので注意したい(比較的新しいタントなどにも非装着グレードあり)。うっかりして、価格の安さに飛びついてはいけないということだ。

4)軽商用車の一部AEB非装着グレード

 とはいえ、最新の軽自動車では、AEBどころか、多彩な先進運転支援機能がてんこ盛りである。ただし、メーカーを問わず、軽商用車となると、下位グレードにAEBなどが省かれているグレードがあるので要注意。高齢の両親が、たとえば畑仕事に使うための軽トラを選ぶような場合でも、そこはしっかりと押さえておきたいところ。けっこうオシャレで一般ユーザーの遊びグルマとしても重宝されている軽商用車のオープンデッキ版、ダイハツ・ハイゼット デッキバンもそうである。

 また、先進運転支援機能のなかには、高齢者や初心者に有用な、踏み間違い抑制機能がある。これはひとくくりにできず、抑制だけ(エンジンの出力を落とす)のものと、ブレーキ機能まで付くものがあり、より安心なのは後者。このあたりは、その項目に、「ブレーキ制御」とあるかを確認していただきたい。

5)AEB非装着の中古車

 もちろん、中古車を購入する場合は、さらに注意が必要。充実した先進運転支援機能までは望めなくても、最低限、AEBが付いているクルマをしっかり選ぶようにしたい。新車においても、AEBを含む先進運転支援機能が付いているクルマと、そうでないクルマとの価格差は(一例/ライズのX”S”とXの価格差6万6000円)、たった1回のAEBなしによって発生したであろう事故で被った損害、被害額により、大きく上まわってしまう可能性がある。というより本人と他人(他車)の命の問題でもある。

 ちなみに、ホンダの新型フィットでは、大きく進化したホンダ・センシングの機能として単眼カメラ+フロント4個、リヤ4個の合計8個のソナーを備え、なんとコンビニのガラスをも検知可能だというから「コンビニに高齢者のクルマが突っ込んだ」というような事故も、低減できる可能性が高くなりそうだ。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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