車中泊や旅行にぴったりなステーションワゴンとは? おすすめ車種も紹介 (1/2ページ)

走行性能と積載性の両立は大きなメリット!

 かつてはスバル・レガシィツーリングワゴン、トヨタ・カルディナ、日産アベニール、ホンダ・アコードワゴンなど、多くの名車が存在したステーションワゴン。しかしいまや希少な存在となっている。ステーションワゴンとはそもそもどのようなクルマを指すのか? 他のジャンルにはない魅力とは? どのような使い方に適しているのか? この記事では、ステーションワゴンの基本についていま一度、振り返ってみたい。

■ステーションワゴンとは?

 ステーションワゴンとは、2BOXの形状で、後席とひと続きの荷室を備えるクルマを指す。走行性能と積載性を両立しているのが大きな特徴だ。その歴史を振り返ると、1989年に登場した初代スバル・レガシィツーリングワゴンがブームに火をつけたといえる。ワゴンはそれ以前にも存在したが、あくまで商用として開発されたバンの乗用車登録というものだった。レガシィツーリングワゴンはワゴン専用設計であったため、走りや快適装備の搭載などの面で乗用車的なテイストに溢れており、2リッターターボ搭載モデルではよりスポーティな走りを楽しむこともできた。レガシィツーリングワゴンの爆発的なヒットを受け、各メーカーからステーションワゴンが登場。ステーションワゴンブームが到来した。現在の自動車市場ではSUVやミニバンが人気を誇るがゆえラインアップは激減しているものの、ステーションワゴンならではの魅力があるのも確かだ。

■ステーションワゴンの魅力は?

・ラゲッジスペースが広い

 後席に乗員が乗っても広いラゲッジスペースが確保されるのがステーションワゴンの魅力のひとつ。開口部が低いため、荷物の積み下ろしがしやすいのも嬉しいポイントだ。また後席を倒せば、さらに多くの荷物を積めるのはもちろん、車中泊もできるだろう(フルフラットになるタイプがより適している)。さらに助手席を倒して長尺物を積載することも可能だ。

・車高が低い

 さらに、車高が低く、多くのモデルがセダンベースであるため走りに安定感がある。高さを抑えることによって空気抵抗も減るため、燃費にも有利だ。走行性能の高さを生かしてスポーティグレードを用意する車種もあり、見た目に関してももスポーティなデザインを採用しやすいため、クルマ好き、走り好きにもおすすめできる。また、高さ制限がある機械式駐車場に停めるといった場合にも大きなメリットとなるだろう。

・個性が主張できる

 ブームが過ぎ去り、ラインアップが減ってしまったのは事実。しかしそれを逆手にとれば、いま所有することによって周囲と差をつけることもできるだろう。家族や友人との多人数乗車を考えていたり、多くの荷物を積みたいが、街に溢れるミニバンやSUVではなく周りの人とは違うクルマに乗りたい、個性を主張したいという人にもおすすめできる。

■SUVやミニバンとの違い

 SUVやミニバンと比べて車高が低いため、走りに有利である点が挙げられる。またミニバンは後席を使うことによってラゲッジがかなり狭くなってしまうモデルも多いが、ステーションワゴンの場合はフル乗車でも広いスペースが確保される。しかし、ミニバンの多くが採用するスライドドアを備えるモデルはステーションワゴンにはないため、購入検討の際は注意が必要だ。

■ステーションワゴンが活躍するシーン

 Gがかかりやすいワインディング、また風に煽られやすい高速道路や陸橋、海沿いなどでの走りも安定していて、安心感が高い。走行性能と積載性、快適な乗り心地を併せ持つステーションワゴンは、長距離ドライブでの旅行や車中泊、アウトドア用途などにも適しているだろう。また、スポーティな走りが味わえるモデルが多いため、クルマ好きの一家の主人が「走りを楽しみたいが、家族を乗せることを考えるとスポーツカーでは快適性がちょっと……」と考え、ステーションワゴンを選ぶといったケースも少なくないようだ。


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