「最高の安全性」を誇るメルセデスに妥協なし! 新型Cクラスの驚くべき中身と今後への期待 (2/2ページ)

■全モデル電動化!

 カーボンニュートラルが強く叫ばれる欧州社会では、電動化は必須アイテムだ。だからといってCクラスがバッテリーEVになるわけではない。メルセデスはバッテリーEVを「EQC」というサブブランドを使って差別化している。しかし、新型Cクラスが積極的に採用している48VのマイルドハイブリットはEQPowerとも呼ばれている。これはマイルドハイブリットだけでなく、プラグインもこのサブブランドを使うが、今後、エンジンだけのクルマがなくなりそうなので、EQPowerという名前は不要になりそうだ。

 新型Cクラスは全車種電動化を果たしている。その詳細は48Vのマイルド・ハイブリット(MHV)とEV走行100Kmを可能とするプラグイン・ハイブリット(PHV)だ。まずMHVは第二世代のISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)が使われている。第一世代は先代Sクラスから始まっている。中身はすごい。9速トルコンATのコンバーターの部分に15kW(約20PS)のモーターを配置し、このモーターでエンジンのスタートと発電機と駆動を兼ね備えている。

 MHVのエンジンはガソリンの2リッターターボとディーゼルの2リッターだ。ともに48VのMHVが備わっているので、個人的に気になるのはディーゼルのMHVだ。48Vは燃費削減(CO2低減)の期待以上に、ドライバビリティが飛躍的に向上するのではと考えている。というのが48Vの電源でモーターを使った過給システムが、エンジンのレスポンスを大幅に改善するからだ。きっと、ハンドルを握ったら、ディーゼルのMHVにやられそうだ。

■EV走行100km可能となったPHV

 新型CクラスのPHEVはEV距離がなんと100kmを達成している。バッテリーはフラットにリヤエンドに配置され、容量は先代モデルの約2倍の25.4kWh。特徴は容量だけでなく、新しい搭載法によって、ラゲッジスペースは十分に確保されている。EV距離を伸ばしたのは、決して規制上のEV距離の競争をしているのではなく、日常的な使い勝手を考えると、100kmの距離を走れる容量が必要だという結論に達したからであろう。しかも、PHVはディーゼルとの組み合わせもあるので、リアルワールドの使い勝手ではベストCとなりそうなのだ。

 新型Cクラスが日本に上陸するのは今年の秋以降らしいが、早くステアリングを握りたいと思った。


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