欧州でのバカ売れは伊達じゃない! 新型ルーテシア&キャプチャーでの400kmロングランは感動ものだった (1/2ページ)

東京〜長野のロングドライブで2台の魅力をチェック!

 輸入車のなかでも大きなマーケットを誇るコンパクトハッチバックとSUVのマーケットに、ルノーが矢継ぎ早にニューモデルを投入してきた。新型ルーテシア、そして新型キャプチャーの2台である。

 ルーツを遡れば70年代のルノー5に行き着くルーテシアは、ヨーロッパではこの市場で常にシェアトップを争う大ボリュームセラーだ。一方のキャプチャーは初代となる先代が2013年にデビュー。今や隆盛のコンパクトクロスオーバー市場の開拓者と言っていい。

 つまり輸入コンパクトカーを語る上では外せないのが、この2台。今回はせっかくならばロングドライブに連れ出して、その実力そして魅力をチェックしてみることにした。

 新型ルーテシアについて語るなら、まずはやはりデザインに触れなければならないだろう。じつは先代より少しだけ小型化されているにも関わらず、抑揚に富んだフォルムは相変わらず大胆で、並のコンパクトハッチバックにはない主張を感じさせる。

 それを際立たせるのが、Cシェイプのデイタイムランプを持つLEDヘッドライトの精緻なデザイン処理、ピラー側に内蔵されたリアドアのノブなど、ディテールへの気配り。その存在感は、クラスがひとつ上がったかのようだ。

 インテリアも見せ場がいっぱい。デジタルインストゥルメントパネルを採用したコクピットは操作系がドライバー側に向けられ、スイッチ類がシンプルにまとめられ、運転に集中しやすい空間が演出されている。

 ルノー・日産・三菱アライアンスの「CMF-B」と呼ばれる新プラットフォームを採用する新型ルーテシア。大幅な軽量化と高剛性化によって走りの資質に一層磨きをかけている。実際、車両重量は試乗したインテンス テックパックが1200kgなのに対して、先代インテンスは1220kg。装備の充実ぶりからすれば、実質的にはそれ以上の軽量化と言ってもいい。

 同じCMF-Bプラットフォームを用いて生み出された新型キャプチャーは、先代よりもサイズを拡大しての登場となった。デザインは躍動感が高まり、長いホイールベースや大径18インチタイヤのおかげで非常に力強いのだが、決して武骨にはならず、むしろエレガントな部分も垣間見せる辺りは、さすがルノーのデザインだ。

 拡大されたサイズの恩恵はスペースユーティリティに顕著で、ラゲッジスペースは後席使用時でも536リットルという大容量を備える。しかもリヤシートは160mmのロングスライドが可能だから、必要に応じてゆったりとした居住性を確保することもできる。

 もちろん単に実用的なだけじゃない。ダッシュボードはじめ各部のソフトパッドや電気式シフトレバーなどの採用で、クオリティも上々。とくに試乗車「インテンス」のファブリックシートは、ざっくりした風合いもオレンジがアクセントのカラーコーディネートも、とても好印象だった。


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