トヨタのスポーツカーを徹底比較! 新型から旧車までおすすめスポーツカーをご紹介 (2/2ページ)

歴代のトヨタスポーツカーの名車・旧車

トヨタ・スポーツ800

【平均中古車価格】

 490万円前後

【特長その1】コンパクト&軽量ボディ

 トヨタ初の市販スポーツカーとして、1965年に誕生。日産はダットサン・フェアレディ1500、ホンダS500/S600などスポーツカーを投入してきた時代である。トヨタ・スポーツ800は、現代では当たり前となっている、ボンネットなどボディの一部にアルミを用いた軽量設計。車重はわずか580kg、空気抵抗係数(Cd値)は0.35以下だった。

【特長その2】レースでも結果を残した実力の高さ

 当時は専用開発のパワフルなエンジンを搭載しているモデルが多かったが、トヨタ・スポーツ800はトヨタ初の大衆車であるパブリカ用800ccのエンジンをチューニング。1967年の富士24時間耐久レースで総合優勝&2位のトヨタ2000GTに続く、3位という好成績を残している。

トヨタ・2000GT

【平均中古価格】

 1億円前後

【特長その1】当時の技術を結集した夢のクルマ

 X型バックボーンフレームに、ロングノーズ&個性的なテールゲートを採用した、流麗なボディラインが特長の2シータークーペ。ヤマハ発動機がクラウン用エンジンをDOHC化した、2リッター直6エンジンに5速マニュアルを組み合わせている。4輪ダブルウイッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、マグネシウムホイール、ラジアルタイヤ、リトラクタブルヘッドライトは、当時の国産車として初採用の装備ばかりだ。

【特長その2】世界からも注目された存在感

 その流麗なボディ形状は、当時としては日本車離れしたスタイリング。日本のみならず海外からも注目され、世界的に有名な映画「007」にも、劇中車として仕立てられた特別なオープンモデルが活躍した。また、1967年の東京モーターショーには設定のないゴールドカラーが展示されたが、その横には当時人気だったイギリス人モデルのツィッギーが立ち、注目を集めた。なお、このゴールドの2000GTは、展示後にイギリスにツィッギーとともにイギリスに渡ったという(写真は別のイメージガール)。

セリカ・リフトバック2000GT

【平均中古価格】

 500万円前後(フルレストア車はこれ以上の可能性大)

【特長その1】ライバルに対抗できる本格スポーティモデル

 テールゲート付きとなるリフトバックは、1973年に追加されたモデル。コロナ・マークII GSSに搭載されていた2リッター直4DOHC「18R-G」は、145馬力を発揮する。当時のライバルであった日産フェアレディZやスカイライン2000GTにも対抗できるパフォーマンスが与えられていたのだ。

【特長その2】レジャーにも使えるユーティリティ性能

 リフトバックの名の通り、大きなテールゲートを採用している。リヤシートを倒せば広々としたラゲッジスペースが広がり、サーフボードやキャンプ用品などを搭載して、レジャーを楽しむユーザーも多かったという。プロモーション戦略も年齢層を高めに設定したことで、余暇を楽しむ大人のスペシャルティーカーとして注目を集めた。

2ドア以外のトヨタ・スポーツモデルも充実

アルテッツァ

【平均中古車価格】

 80万円前後(全グレード)

【特長その1】欧州スポーツセダンにも負けないスタイリング

 全長4400mmという、セダンとしてはコンパクトなサイズ感。海外ではレクサスISとして発売され、BMW3シリーズなど欧州セダンにも負けないスポーティセダンとして人気と注目を集めた。5ナンバープレミアムセダンであるプログレとプラットフォームを共用。全長に対して長めのホイールベースと短い前後オーバーハングで、スポーティさが際立っていた。

【特長その2】モータースポーツでも活躍したパフォーマンス

 エンジンは2種類が用意されていたが、2リッター直4DOHC「3S-GE」を搭載したRS200というグレードが走り好きに支持されていた。モータースポーツでも活躍し、フォーミュラーレースのF3マシンもこのエンジンをベースに専用チューニングが施されていた。最高出力は210馬力を発揮。

マークII/チェイサー/クレスタ(100系)

【平均中古車価格】

 250万円程度(全グレード)

【特長】高性能エンジンを搭載したツアラーV系

 多くのグレードが各車ラインアップされていたが、走り好きに支持されていたのがツアラーV(クレスタはルラーンG)。2.5リッター直6ターボの1JZ-GTEエンジンは、当時の自主規制目一杯の280馬力。エンジン本体の耐久性も高く、チューニングベースとしても人気である。ドリフト競技では今でも多くのマシンが参戦している。

クラウンRS(2Lターボ)

【価格帯】

 509万9000円(RS)〜575万9000円(RS Advance)

【特長その1】パワフルなターボエンジン

 ハイブリッドがメインとなっている現行クラウンだが、パワフルな走りを楽しめるガソリンターボエンジンを搭載するグレードも用意されている。2リッター直4ターボエンジン「8AR-FTS」は、最高出力245馬力、最大トルク350N・mを発揮する。1650rpmという低回転から高トルクを発生させるため、心地よい加速を味わえる。

【特長その2】気持ちいい走りに貢献するボディ

 RSのみならず全車共通でTNGA FRプラットフォームを採用。前後重量配分と慣性モーメントを最適化したことで、キビキビとした走りを楽しめる。また、軽量かつ高強度な超高張力鋼(ホットスタンプ材など)を骨格部分に使用。エンジンフードやフロントフェンダー、フロントサスペンションタワーなど、車両重心点から遠い位置の部材にアルミニウムを採用したことで、重心を低くして慣性モーメントを低減してコーナリング性能を高めている。

今後開発が期待されるトヨタのスポーツカー

 多くのモデルが続々と登場しているが、スポーツカーもコンセプトモデルが発表されている。市販化に向けてプロトタイプも公開されているのが、GRスーパースポーツコンセプト。2.4リッターV6ツインターボに、トヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を組み合わせ、パワーユニット最高出力は1000馬力となっている。世界耐久選手権(WEC)に参戦するレーシングカーの市販バージョンという位置づけだが、市販化は未定となっている。

 また、東京モーターショー2017で公開されたのが、。世界耐久選手権で戦うTS050ハイブリッドをイメージさせるフロントマスクやホイールなどで、洗練されたスタイリングが与えられている。パワーユニットはTS050ハイブリッドにも搭載されたハイブリッド技術であるTHS-Rを搭載している。往年の名車であるトヨタ・スポーツ800やスープラにも採用された、エアロトップでスタイリッシュさもプラスしている。このクルマもコンセプトモデルであり、市販化の予定は今のところない。しかし、今後電動化モデルが必須となるため、ハイブリッド技術に強いトヨタならではのスポーツカー誕生に期待だ。

編集部オススメはスープラ!

 やはり、スープラという車名の復活はファンにとっても嬉しいだろう。先代モデルには設定されていたMTがラインアップにないのは残念だが、エンジンは伝統を受け継ぐ直6ターボを採用している。FRレイアウトにパワフルなエンジンという組み合わせは、多くのクルマ好きに支持されている。クルマを自在に操っていることを存分に楽しみたいひとにオススメだ。

これからも多くのスポーツモデルを世に送り出してほしい!

 2021年秋に発売される、新型86にも注目が集まっている。手ごろな価格で購入できるスポーツカーをはじめ、幅広い車種にスポーティさをプラスするGRシリーズなど、選択肢が多いのもトヨタならではと言えるだろう。これからも多くのクルマ好きに支持されるスポーツモデル誕生に期待だ。


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