デカくてイカつい! ファンが「ザワつく」新型カングーの変身っぷりと「エクスプレス」という隠し球 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■現行のカングーはカワイイとも称される丸味を帯びた親しみやすいデザインも人気の理由

■本国フランスで発売された新型は直線基調のデザインかつ大型化された

■日本での新型人気が危ぶまれるが「エクスプレス」という小型の兄弟車に期待

エクステリアデザインはスタイリッシュに生まれ変わった

 ルノー・カングーといえば、日本でも根強い人気を得ているフランス車のひとつ。ルドスパス(遊びの空間)と呼ばれる広く使いやすい空間を、フレンドリーなデザインで包み込み、加速はともかく乗り心地やハンドリングにも優れることから、専門家の間でも評価は高い。

 それだけに2020年11月に発表され、今年6月にフランスで発売された新型に対しては、賛否両論の声が上がっている。といっても走りについては、まだ乗れないのでわからない。意見が出ているのはデザインとサイズだ。

 まずスタイリングは、現行型が各所に優しい丸みを持たされているのに対し、新型は直線基調の機能的なフォルムを備えている。

 これは現行カングーがデビューしたのが2007年で、現在のルノー・デザインを率いるローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏が就任する前だったことが大きい。今のルノー・デザインの路線はルーテシアを見ればわかるように、シャープでダイナミック。新型カングーもその路線に合わせたのである。

 現行型のデザインを気に入っている人はがっかりしているかもしれないが 、カングーのライバルとして昨年上陸したシトロエン・ベルランゴやプジョー・リフターは骨太な形なのに人気だし、日本車ではトヨタ・ハイエースの支持も高いことを考えれば、新型を好意的に捉える人も多いのではないかと思っている。

 それよりも個人的に気になっているのはボディサイズだ。新型は全長448mm、全幅1919mm、全高1838mmで、現行の日本仕様より約200mm長く、約90mm広く、20mm近く背が高い。とくに目立つのは1.9mを超える幅で、日本の道での取り回しは厳しくなりそうだ。


森口将之 MORIGUCHI MASAYUKI

グッドデザイン賞審査委員

愛車
1971シトロエンGS/2002ルノー・アヴァンタイム
趣味
ネコ、モーターサイクル、ブリコラージュ、まちあるき
好きな有名人
ビートたけし

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