コロナ禍の「自粛」さえも強みに変えていた! トヨタが「圧倒的一強」を築き上げられるワケ (2/2ページ)

トヨタはこれから「怒涛のニューモデルラッシュ」となる

 しかし、ただ「きませんか」では、お客もなかなか「それじゃ」というわけにはいかない。一番集客しやすいのは、“人寄せパンダ”的な新型車が存在するということになる。「試乗車がご用意できたので、いかがですか」という誘い文句ならば、集客もしやすいというもの。その点トヨタからは2020年を振り返ると、ヤリス、GRヤリス、2代目ミライ、4代目ハリアー、ヤリス クロス、RAV4 PHVなどコロナ禍でもかなり積極的にニューモデルが登場した。セールスマンをバックアップするようなニューモデルラッシュがあったからこそ、コロナ禍となって“トヨタ一強”状態がより顕在化したのではないかとは、前出セールスマン。

 そうなると、2021年も暦年(1月~12月)と、事業年度締め(4月から翌年3月)の両方で、トヨタ一強がさらにブラッシュアップされることになりそうだ。それは、すでにさまざまなメディアでも取り上げられているが、これから9月あたりまで、トヨタは怒涛のニューモデルラッシュとなるからだ。

 7月19日とされているようだが、新型アクアの発売を皮切りに、8月末には新型ランドクルーザー、さらにはGR86、そして話題のカローラクロスが9月中までにデビュー予定となっているというのである。さらに年末とされているが、ノア系3兄弟(ヴォクシー、エスクァイア ※エスクァイアはなくなるとの情報も)のフルモデルチェンジが予定されている。

 また、2022年春にはトヨタブランドのBEV(純電気自動車)もデビュー予定とのこと。BEVは現状では量販はなかなか期待できないが、政府が“2050年カーボンニュートラル宣言”を行ってからは、話題になることは多くなっているので、人寄せパンダには最適である。とくに“トヨタのBEV”は話題性も高いといえよう。

 現場のセールスマンからは9月までのニューモデルデビュー予定について、「短期間にこれだけ新型車が出るなんて」と少々困惑する声も聞かれるが、これも他メーカー系ディーラーセールスマンから見れば、“嬉しい悲鳴”にしか聞こえないことだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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