「売れないから放置」じゃなくて「魅力が褪せない」から! モデルチェンジなしの「10年選手」でも「買う価値」溢れるクルマ4台 (2/2ページ)

いつモデルチェンジしてもおかしくない10年選手カー

3)トヨタ・ランドクルーザープラド

 さて、冒頭でランドクルーザーがフルモデルチェンジを発表したことを記したが、ランドクルーザーのもうひとつのラインが「ランドクルーザープラド」だ。その現行型である150系のデビューは2009年だから、こちらも立派な10年選手だ。

 用意されているエンジンは、2.7リッターガソリンエンジンと2.8リッタークリーンディーゼルの2種類。ディーゼルの燃費は11.2km/L、ガソリンは8.3km/Lと2020年代の燃費性能としては厳しい数値だが、ランドクルーザー・ブランドに求められる走破性については「マルチテレインセレクト」や「KDSS(スタビライザーを調整する機能)」を備えることで十分なレベルを満たしているのも、ご存じの通りだ。

 そんなプラドには6月に商品改良を受けると同時に70周年記念の特別仕様車が登場している。

 そしてカタログモデルの価格帯は、366万6000円~554万3000円と2020年代の本格SUVとしてはリーズナブル。さらにいうと、プラドのリセールバリュー(≒中古車価格)というのは、非常に高いレベルで推移している。

 兄貴分であるランドクルーザーのフルモデルチェンジが発表され、価格帯がさらに上がっていくことが予想されるからこそ、あえて選ぶ価値があるモデルがランドクルーザープラドなのだ。そろそろこちらもフルモデルチェンジとの噂があるから、現行モデルを買うなら今!

4)ダイハツ・アトレーワゴン

 ここまで見てきたモデルは、いずれも3列シート車だったりするが、最後に国産乗用車でもっとも長寿なモデルを紹介しよう。それがダイハツ・アトレーワゴンだ。メカニズム的にいえば軽商用車ハイゼットカーゴの乗用仕様といえるFRレイアウトのモデルだ。ターボエンジン専用となっているのもアトレーワゴンの特徴だ。

 そんな現行アトレーのデビューは2005年のこと。2007年にエンジンを一新、2015年には4速ATを電子制御化、2017年には現在のフロントマスクへフェイスリフトをするなど確実にバージョンアップしてきている。さらに「スマートアシストIII」と呼ばれるステレオカメラを用いた先進安全機能も標準装備するなど安全性能も十分に高い。

 そんなアトレーワゴンの価格帯は、157万3000円~182万500円。価格が上昇傾向にあるスーパーハイトワゴンと比べると、意外にリーズナブルと感じるのではないだろうか。アトレーワゴンの燃費性能は2WDで14.2km/Lとけっして良好とはいえないが、リヤ駆動とターボエンジンの組み合わせは、いまや貴重なパッケージともいえる。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
好きな有名人
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