懐かしき「キャブ時代」のトラブルだと思いきや「いまのクルマ」でも起こりうる! エンジンが「かぶる」とは? (2/2ページ)

現代のクルマでもエンジンのかぶりは起こりうる!

 もっとも、平成以降のクルマ=フューエルインジェクションのクルマの場合、プラグがかぶることはほとんどない。なぜなら始動時も走行時もコンピュータが空燃比を最適化してくれるので、プラグがかぶるほど燃料が濃くなることがないからだ。

 ただし、例外もある。ひとつは「アクセルペダルを踏み込んだままセルモーターを回した場合」。

 もう一度愛車の取扱説明書を読み直して欲しいのだが、AT車の場合、「ブレーキペダルを踏みながらスタートボタン(エンジンスイッチ)を1回押す」、MT車なら「ブレーキペダルをしっかりと踏み込みながら、“アクセルペダルを踏まずに”クラッチペダルをいっぱいに踏み込んで、スタートボタン(エンジンスイッチ)を1回押す)」と書いてあるはず。

 どこにもアクセルペダルを踏んで、スターターを回せと書いていないのに、アクセルペダルを踏みながらスターターを回すと、燃料が必要以上に吐出され、プラグがかぶる原因に。

 もうひとつは、エンジン始動直後に再びエンジンを止めてしまったとき。

 エンジン始動時は基本的に濃い目の混合気が送られるので、そのガスが燃焼しきらないうちにエンジンを止めると、プラグをかぶらせることがある(とくに寒い日)。

 そうしてプラグをかぶらせてしまった際、スターターを回してもう少しでエンジンがかかりそうな気配があれば、アクセルペダルをパタパタと踏んだり戻したりするとかかる場合があるが、数回試してダメだったときは諦めてJAFを呼ぶことにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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