乗ると想像もつかない「クセの強さ」に驚き! どハマり確実な「沼」的個性派クルマ5選 (2/2ページ)

世界標準的なクルマも新型は結構なクセをもっていた!

4)フィアット500

 続いてもう1台、イタリア生まれの偉大なる大衆車といえば、フィアット500です。これも、キュートなデザインに一目惚れして買ったものの、あまりにクセが強くてビックリしたという話をよく聞きます。

 とくに、日本のコンパクトカーのCVTでスルスルとすべるような加速フィールに慣れた人や、マニュアル車に乗ったことがない人は、覚悟した方がいいでしょう。最初はオートマモードにしているのに、まったく思い通りになめらかに走ることができないんですから。

 じつは500のデュアロジックというトランスミッションは2ペダルMTと呼ばれるもので、クラッチのないマニュアル車のような感覚。だから、いくらオートマモードにしているとはいえ、アクセルをベタ踏みしたままではダメなんです。1速、2速とギアが上がる様子を頭に思い浮かべながら、アクセルペダルを少し弛めるようにしてあげると、スムーズに加速できるんですね。でもこれが、最初はギクシャクしていたのにだんだんクルマとの気持ちが通じてきて、なめらかに操れるようになってくると、がぜん愛おしい気持ちになるから不思議。ほかのクルマじゃつまらないと感じるようになってしまうかもしれません。

5)フォルクスワーゲン・ゴルフ

 最後は6月に発表されたばかりの新型フォルクスワーゲン・ゴルフ。世界中のコンパクトカーがお手本とするゴルフもついに8世代目となったわけですが、フォルクスワーゲン史上初の48Vマイルドハイブリッドを採用したことや、常にオンラインでつながるコネクテッド機能が充実したことなどで話題です。

 乗り味はかなり上質で、さすが世界のベンチマークと唸る出来栄えなので、誰にでも好まれると思うのですが、クセ強めなのはインテリア。初めて室内に入った人は、「え? スイッチこれだけ?」とけっこう衝撃を受けるはず。多くの操作はタッチパネルに集約されていて、エアコンやオーディオなど一部の操作は、直感的なデジタル化ということで、指でスワイプするのとスライドするのとでは別の操作ができたり、指2本でスワイプするとまた別の操作ができたり。最初にレクチャーを受けずに乗ってしまうと、何をどうすればいいのか戸惑ってしまうかもしれません。オーナーとなって毎日使ううちには、かなり素早く便利に使いこなせるようになると思うのですが、最初はちょっとクセが強いかなと感じそうです。

 というわけで、誰でも乗りやすそうで、それほど濃厚な個性がなさそうに思えるクルマなのに、実はクセが強いクルマたちをご紹介しました。個性的なクルマは好き嫌いが激しいかもしれませんが、人とクルマにも相性があるので、ハマれば一生モノ。食わず嫌いをする前に、まずはトライしてみてほしいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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