【試乗】新型シビックは「曲がり」がスゴイ! 中谷明彦がクローズドコースで試した (2/2ページ)

軽快に加速し高速でも高い静粛性を誇るCVTのシビック

 次はCVTモデルを高速周回路で走らせる。エンジンは走り始めから大きなトルクが引き出され、加速フィールは軽快だ。エンジンの振動が始動直後から非常に少なく、またエンジン音も極めて小さく抑えられている。

 車速を80km/h、100km/h、130km/hと上げていっても、その静かさは変わらず、室内は極めて静かで上質な空間に仕上げられていた。

 シビックシリーズ全体として、アクティブクルーズコントロールの作動速度範囲が0~135km/hまでカバーする全車速追従式となったことも実用上見逃せない魅力ポイントとなっている。

 ステアリングを通じて手の平に感じるのは、センタリングの非常にしっかりとした手応えと優れた直進安定性で、ボディ剛性の強化やリヤトレッドが拡大されたことなども好作用しているようだ。

 CVTはその変速制御特性も見直されている。シフトポジションが「P-R-N-D」の4ポジションで構成されており、従来モデルにあった「S」ポジションが省略されている。

 それに代わり、「ドライブモードセレクトスイッチ」が追加され、デフォルトでは「ノーマルモード」、また「エコモード」と「スポーツモード」が選択できるようになっている。スポーツモードを選択すると、従来のシフトレバーで「S」ポジションを選択するのと同様なCVTの変速制御となり、より積極的にエンジンパワーを引き出しながら走ることができるようになる。

 時速100km/h巡行時のエンジン回転数は1900回転ほどで、10代目と比較して3%ほど向上した空力特性と相成って、優れた燃費性能を達成している。

 ホンダは、2022年にe:HEVのハイブリッドモデルと高性能な「タイプR」の登場を予告しており、今後のバリエーション展開にも期待が大きく膨らむこととなった。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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