1やRに入りにくいのは「ボロ」だからとは限らない! 冬や早朝に起こる「MT車のギヤが入りにくい問題」の対策5つ (2/2ページ)

日頃の点検やメンテナンスも重要!

2)止まってから5秒ぐらい待ってシフトする

 前記のとおり、シンクロの弱いギヤ、シンクロの効かないギアは、カウンターシャフトとアウトプットシャフトの回転が合わないうちはギヤが入りにくい。そこで、クルマを止めた状態でクラッチを切り、そのまま5秒ぐらい待っていると、慣性で回っていたカウンターシャフトも止まるので、それからシフトすると素直に入ってくれる可能性が大きくなる。

 ポイントはニュートラルで待つのではなく、クラッチを切って待つというところ。

3)ミッションオイルを交換する

 ミッションオイルが劣化してくると、シンクロナイザーリングとギヤコーンの間の摩擦係数が下がって、そこで滑りが発生。ギヤがスムースにシンクロできなくなり、同期に時間がかかるようになってくるので、メーカー純正のミッションオイルか、より高品質なミッションオイル(粘度が高いのは不向き)に交換するといいだろう(シンクロ自体が摩耗や腐食してしまった場合は、ミッションをオーバーホールするしかない)。

4)クラッチを点検

 これも1速やRに限ったことではないが、ギヤの入りが悪いときは、クラッチの切れが悪くなっている可能性もある。クラッチフルードの量や汚れを点検し、問題があれば交換。

 レリーズシリンダーの部分を見れば、クラッチディスクの減り具合も見当がつくし、シリンダーからのオイル漏れも定期的な点検が必要だ。

5)クラッチペダルを奥まで踏んでいるか確認

 もうひとつ、クラッチペダルの踏み込みが浅く、クラッチがきちんと切れていない可能性も……。基本的なことだが、いつの間にかドライビングポジションが遠くなっていたということもあり得るので再点検を。

 またシフトを操作するときは、ゲートに沿って丁寧にシフトレバーを動かすこと。シフト操作が雑でも、ヘンな引っかかりの原因になる。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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