スズキ・エブリイワゴンの歴史や魅力、グレードの違いを徹底解剖! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スズキ・エブリイワゴンは軽自動車らしからぬ車内空間を誇る

■初代は1999年にデビューして現行モデルは2015年に登場した3代目

■「エブリイ」という車名は「どこへでも」という意味で名付けられた

広い車内を活かした軽自動車のミニバンとして誕生

 軽自動車でありながら、広々とした車内空間を誇るスズキ・エブリイワゴンは、キャンプや車中泊などで盛り上がっているアウトドアにもうってつけの1台。価格も比較的安く手に入れることができる、非常にコストパフォーマンスの高いクルマといえるだろう。そこで今回は、スズキ・エブリイワゴンがどんなクルマであるかを紹介する。

■スズキ エブリイワゴンとは?

 スズキのクルマに初めて「エブリイ」の名前が使われたのは1982年。スズキが1964年から販売している商用バンであるキャリイバン、その7代目モデルがマイナーチェンジにあわせて「キャリイバン・エブリイ」とサブネームを与えられて登場したのが最初だ。そしてこれが初代エブリイとされている。

 その後もエブリイは商用バンとして順調にモデルチェンジを重ね、エブリイの4代目が登場した1999年、初めて乗用ワゴンとしてラインアップされたのが「エブリイワゴン」である。

 キャリイバンの7代目のマイナーチェンジで登場したのが初代エブリイで、そのエブリイの4代目で追加されたのが初代エブリイワゴンと少々ややこしいが、今回は「エブリイワゴン」だけに絞って歴史を振り返りたい。

1)初代 1999〜2005年

 前述の通り、1999年、4代目エブリイのときに乗用ワゴンとして追加されたのが初代エブリイワゴンとなる。運転席・助手席エアバッグだけでなく、この当時の軽ワンボックスではまだ珍しかったABSが標準装備となっているあたりに、乗用ワゴンらしさが感じられた。マツダにもOEM供給されており、スクラムワゴンとして販売されていた。

※画像は4代目エブリイ

 搭載される660cc直3ターボエンジンは、発売当初こそ最高出力が60馬力であったが、のちに軽自動車の自主規制枠いっぱいとなる64馬力にパワーアップされている。

 ちなみにこの世代のエブリイには、1300ccのエンジンを搭載し、3列シートの7人乗りでミニバンタイプの乗用車「エブリイ+」(マイナーチェンジでエブリイランディに車名変更)もラインアップされていた。

2)2代目 2005〜2015年

 2005年、ベースとなるエブリイが5代目に進化したのにあわせてエブリイワゴンも2代目にモデルチェンジした。初代に比べてボンネットが存在を主張するスタイルとなり、また、サイドウインドウが一枚板の大きなガラスに見えるようピラーがブラックアウトされており、スタイリッシュな外観となった。

 また、軽自動車として初めて電動スライドドアを採用(PZターボは左側のみ、PZターボは両側)したのもこの2代目エブリイワゴンであり、一部グレードには電動オートステップが採用されるなど、軽自動車としてはかなり豪華な装備を誇っていた。

 マツダへのOEM供給が引き続き行われただけでなく、モデルライフ終盤では日産にNV100クリッパーリオとして、また、三菱自動車にはタウンボックスとしてもOEM供給された。

3)3代目 2015年〜

 10年弱という長いモデルライフとなった2代目と入れ替わるように登場したのが現行モデルとなる3代目エブリイワゴンだ。

 そのスタイリングは完全にキープコンセプトであったが、荷室長や荷室幅、荷室高などはすべて拡大され、最新の安全・快適機能の採用などにより大幅な進化を果たしている。


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