以前とは違う「歩行者」「自転車」の動き! ドライバーが注意すべき「ながらスマホ」対策とは (2/2ページ)

地図アプリを使用している歩行者にも注意!

 2つめは、地図アプリ、ナビアプリを使用しながら歩いている歩行者。こちらは交差点でもどこでも関係なく、曲がり角の目印を見つけたら急に左右の確認もせず道路を横断してしまったり、ビルの上の看板を探してキョロキョロしながら歩き、上ばかり見ていてまったくクルマやバイクの往来を認識していなかったり。足元や前方の障害物にも気が付きにくいので、歩道を歩いていたのに突然、何かにつまずいて転び、車道に飛び出してくることもあるのです。こうした歩きスマホの歩行者を見かけたら、必ず長めの距離を空けて横を通過するなど、細心の注意を心がけたいですね。

 3つめは、東京消防庁によるデータで、歩きスマホによる事故で救急搬送された人に多いのが、「ぶつかる」41.7%、「転ぶ」30.3%に次いで「落ちる」26.1%。このデータには、電車のホームで歩きスマホをしていて線路に落ちる、といった事故も含まれていますが、道路にも工事現場の穴に落ちる、段差のある少し高い歩道から落ちる、歩道にある階段から落ちる、といった危険性はあります。そうした現場の近くを通過する際には、万が一、歩きスマホの歩行者が落ちて車道に影響が出ないとも限りませんので、より注意したいところです。

 4つめは、観光地でよくある光景なのですが、最近はSNSにアップするために常にスマホを構えて歩き、何かあればすぐに写真が撮れるようにしている歩行者もよく見かけます。こうした人たちも、意識が「写真を撮ること」に集中しているため、あっと思ったところで急に立ち止まる、飛び出してくる、画面を見ながら後ずさりして車道にはみ出してくる、といった挙動が目立ちます。中には、自撮り棒で動画を撮影しながら歩いており、周囲をまったく見ていない、音を聞いていない歩行者も。こうした歩行者にもまず近寄らないのが最善です。

 ということで、歩きスマホはアメリカでは禁止されている州もあるほど、危険な行為です。近年では日本でも、歩きスマホの歩行者との事故では歩行者側の過失を問う判決も出てきていますが、もし事故を起こしてしまった場合はやはりまだまだ圧倒的にクルマの方が不利。「君子危うきに近寄らず」と言いますが、まさに、こうした歩きスマホの歩行者にはドライバーの方から遠ざかり、自分の身を守りましょう。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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