最近話題に上らない日産マーチ! じつは結構売れている「プチ人気車種」だった (2/2ページ)

売れるのも納得! マーチは車両価格がめちゃめちゃ安い

 セールスマンいわく、まずは価格設定にあるとのこと。廉価グレードのSにカーナビ、ETC、ドラレコ、フロアマット、ドアバイザー、ナンバーフレーム、ホイールナットを装着した支払総額は178万1697円。デイズのXグレードにて同条件で試算すると、支払総額は172万7344円となるので、軽自動車並みの予算で購入することが可能である。しかも、自動ブレーキなど、ひととおりの安全運転支援デバイスは標準装備となっている。ちなみにヤリスの1リッターモデルでほぼ同条件で試算すると、支払い総額は182万円となった。

 さらにセールスマンは、「デビューから10年経っていますので、操作系が古いのですが、そこがかえって高齢のお客様はそこが気に入って購入されることも目立ちます」と話してくれた。セールスマンはその一例として床から生えている機械式のCVTセレクターレバーを挙げてくれた。「最近では電子制御式セレクターを採用するモデルも多くなってきましたが、やはり年配のお客様には従来からのセレクターレバーを好まれるようです。また電子制御式パーキングブレーキも増えていますが、マーチは従来からのレバー式となっております」とのこと。これは現行ノート系が電子制御セレクターや電子制御式パーキングブレーキを採用したという“お家事情”があるようだ。セールスマンとしては量販車種のノートを売りたいのだろうが、ノートは設計年次が新しく、シリーズハイブリッドユニットのみということもあり、計器盤なども含めて最新トレンドを追いかけた結果、一部年配ユーザーが抵抗を示しているようなのである。

 いまの日本での新車販売においては、年配ユーザーはお得意様中のお得意様であり、重要ターゲットユーザーといった存在になっている。若年層が運転免許すら持たない人が多いなか、積極的に新車購入に興味を示したり、個人所有を続けるのは年配層ほど目立つ。そんななか、マーチは新車販売業界におけるスマホの“楽々フォン(ガラケー?)”的存在となっているのかもしれない。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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