「ヘイ! トヨタで窓の開閉も可能」「ハイブリッドも新システム」オラ顔だけじゃないノア&ヴォクシーは目玉機能だらけだった【新型ノアヴォク詳細リポート#01】 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■Mクラスミニバンのノア&ヴォクシーが4代目にモデルチェンジした

■プラットフォームの刷新により走行性能・快適性が大幅にアップしている

■先代モデルの唯一の弱点であった運転支援機能に関しても最新世代のものが搭載された

プラットフォームの刷新ですべてがいい方向に進化した

 2014年の先代デビューからちょうど8年目の2022年1月、モデル末期の2021年12月の販売台数でもヴォクシーがトップに君臨するほど今も昔も根強い人気に支えられているトヨタのMクラスボックス型ミニバンのノア&ヴォクシーの4代目が登場した。

 今回、新型に触れる機会を得たのだが、内容は想像をはるかに超えたもので、先代の弱点だった先進運転支援機能などを一気にアップデートするとともに、装備や室内空間の快適性、使い勝手、さらには一新されたハイブリッドシステム、トヨタ最新の駐車支援システム、アドバンストドライブなどをフル搭載。ライバルを青ざめさせる新型と言っていい。

 新型ノア&ヴォクシーを語る上で、もっとも重要と言えるポイントが、プラットフォームの刷新だ。先代までは、ここだけの話、90年代からあったトヨタのミニバン、初代オデッセイの対抗馬でもあったイプサムのものを延々と使い続けていたのだ。それが、新型ノア&ヴォクシーではトヨタ最新のTNGA、GA-Cプラットフォームを採用。歴然と違うボディ剛性、走行性能はもちろん、設計の自由度にも大きく貢献しているのである。

 とはいえ、ボックス型ミニバンは、箱型のボディ形状に最大限の室内空間を求めることが至上命題。よって、ボディの形状は新型でも大きく変えることは不可能。そこで新型らしさをアピールすべく、ノア&ヴォクシーともに顔つきをアップデート。

 ノアは19年1月のMCで大変身した迫力ある顔つきの延長線上にあるデザインと言えるのだが、ヴォクシーのほうはまるで別物の立体感と個性がある、妖しく光るライト類を用いた、一段とアグレッシブな表情、弩級のオラオラ顔へと進化している。

 今回、グレードも整理された。ノアはこれまで通り、標準車とエアロ、しかしヴォクシーはエアロモデルのみとなり、ボディサイズも全長4695mmは先代同様。車幅は全車1730mmの3ナンバーサイズとなり、全高に至っては先代比+70mmもの1895mmへと高まっている。なお、ホイールベース2850mmは不変である。

 パワートレインはガソリン車とハイブリッドを用意するのは先代と変わらず。ガソリンはRAV4やハリアーでおなじみの2リッターダイナミックフォースエンジン、170馬力、20.6kg-mユニットにマニュアル感覚のシフトが楽しめる10速! シーケンシャルシフトマチックを組み合わせる。WLTCモード燃費はこのクラスのボックス型ミニバンとしてトップレベルの最高15.1km/Lを達成。4WDはすでに定評あるダイナミックトルクコントロール4WDを採用する。

 一方、1.8リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルのほうは、まったく新しいハイブリッドシステムとなり、モーター16%、バッテリー15%の出力アップを果たすとともに、Xグレードで23%もの燃費向上が計られ、WLTCモード燃費はこれまたクラストップレベルの最高23.4km/Lを達成しているのだ。

 駆動方式は2WDと4WD=E-FOURを用意。E-FOURのコンパクト化されたリヤモーターは、プリウスなどの磁石レスではない、約6倍の出力、約1.5倍のトルクを発生する磁石入りに変更。磁石レスのほうが燃費面では有利なのだが、専用の超低粘土オイルによって燃費の悪化を相殺しているという。なお、前後トルク配分は60:40から20:80まで可変する。

 結果、4WD作動域が拡大し、発進時はもちろん、コーナリング中の操縦安定性の向上、後輪のトルクを挙げたことによる雪道や雨天での坂道発進が容易になり、4WDならではの安心感が高められているのである(4WDの燃費性能はガソリン車で最高14.4km/L、ハイブリッド車で最高22.0km/L)。

 なお、サスペンションはフロントストラット、リヤトーションビームに変更なし。ボックス型ミニバンならではの室内空間(後方)の容量をかせぐには、トーションビームが最適なことは言うまでもない。


新着情報