新型ステップワゴンはインテリアも凄い! オデッセイ乗りをも納得させる中身をデザイナーに直撃した (2/2ページ)

次期フラッグシップの相応しい扱いやすさを追求

──インパネの天面もスッキリしていますね。

市川 そうですね、これに慣れると他のクルマに乗れなくなります(笑)。

──インパネシフトは、ストレートゲート式のものもあるんですね。

市川 はい、あります。e:HEVはスイッチ式になります。

──ガソリン車にはストレートゲート式のシフトレバーが装着されるんですね。これも最近社会問題になっていますが、誤操作による追突事故を防ぐという観点では、こちらのほうが良いと感じています。フィットではe:HEVにもストレートゲート式のシフトレバーが採用されており、これは見識だと思いましたが……。ミニバンではインパネ中央もできるだけコンパクトにしたいでしょうから、スイッチ式にしたいのもわかるのですが。

市川 そうなんですよね……。

──サンバイザーは確かにとても大きいですね。とくに冬の季節は、直射日光が正面から当たりやすいので……。

市川 はい、このくらいのサイズがないと厳しいですね。また、フロントドア内側前端に三角のガーニッシュがあったのですが、Aピラーを折り曲げることで、新型では廃止しています。部品がひとつない分、スッキリしていますね。こんなに折り曲げたピラー、なかなかないと思いますが。

──2列目シートはだいぶ多機能になって、オデッセイに近くなったような印象を受けます。

市川 そうですね、この中寄せシートはオデッセイにも採用していますが、オデッセイはスライドレバーがふたつあったのに対し、新型ステップワゴンは人つにしていますね。「スパーダ」にはオットマンも装着して、より快適に使ってもらえるようにしています。

──「エアー」にも設定してほしいと思いますが……。

市川 ですよね(苦笑)。

──3列目シートは格納が優先になるとは思いますが……。

市川 ですが、今回は座面の厚みを20mmほど増して、ヒップポイントも上げて、座り心地を良くしています。あと、デザイン的な目の錯覚ですが、肩の部分が収納形状の関係で削がれているのを、シート表皮とトリム上部の色を合わせることで、大きく見えるよう工夫しています。また、座面の厚みを20mm上げたのは、薄く見える最大の原因であるということも理由にあります。その分、テールゲートの開口部地上高を上げて、3列目シート格納時と高さを合わせることで、他車より高いということもなく、自転車をラクラク入れられるにしました。

──3列目は、シートの絶対的なサイズは小さいですが、ヘッドクリアランスやニークリアランスは……。

市川 充分に取ってあります。3列目はリヤエンターテインメントシステムが一番見やすいポジションですから。さらに3列目は、酔いにくい視界にこだわって設計しています。1・2列目のヘッドレストを薄型化したのですが、ヘッドレストが大きいとそれを避けて前を見てしまうんですね。そうすると軸がぶれて酔いやすくなるので、真っ直ぐ座っていられるような視界を維持すると、酔いにくいですね。

──サイドのラインもスッキリして、視覚的ノイズも減ったように感じます。

市川 それもあって、酔いにくくなっていますね。今ホンダのなかで、酔いにくさを科学的に立証しようと研究していて、特許も出願しています。

──ヘッドレストの小型化で、むち打ち症対策の要件は厳しくなりませんでしたか?

市川 要件にミートするようには作っていますね。

──下側を伸ばしている……?

市川 そうですね。使う時は上へ引き出していただいて……。でも2列目は、普段はチャイルドシートが装着されていることが多いと思いますので、その時は下に入れてもらって、3列目に座っていただくのがいいですね。

──オデッセイの国内販売が終了するので、新型ステップワゴンがミニバンのフラッグシップになるわけですよね。

市川 はい、オデッセイの賢い所を採り入れています。

──新型ステップワゴンは子育て層をカバーするだけではなく、オデッセイが担っていたポジションも担う作りになっていますね。

市川 そういうトリム構成も用意しています。

──あとはこれで、走りがどれほど進化しているか、ですが……。

市川 満を持して発売しますので、期待していて下さい。

──ありがとうございました!


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
好きな有名人
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