苦しいのに「ニヤニヤがとまらない」! メーカーの予想に反して「バカ売れ」したクルマとは (2/2ページ)

予想の倍以上売れた車種は今や看板車種に

 その少ない予想以上に売られた車種として、まず1993年に発売された初代ワゴンRが挙げられる。発売時点では、1カ月の販売目標を5000台としていた。開発の過程では、社内的に3000台であったが、発売直前に5000台まで増やした。それが実際に発売すると、翌年の1994年には、1カ月平均で2倍以上の1万2000台に達した。1995年には1万7000台、1996年には2万台を超えて、軽自動車の販売1位になっている。

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 一般的にクルマの売れ方は、発売直後がもっとも多く、時間の経過に伴って売れ行きが下がる。ところが初代ワゴンRは、前述のどおり増加傾向を辿った。時間の経過に伴って、着実に市場に浸透していったから、1カ月の販売目標は5000台なのに1996年には4倍の2万台を超えたのだ。

 2001年に発売された初代フィットは、1カ月の販売計画を8000台に設定していたが、2002年の1カ月平均は2万899台に達した。2003年は前年に比べて下がったが、1万5190台だから、販売計画の約2倍に相当する。同じホンダ車でも、前述のヴェゼルとは売れ方がまったく違う。

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 2011年11月に登場した初代N-BOXは、1か月の販売計画が1万2000台だった。それが2012年の1カ月平均は1万7596台、2013年は1万9583台に達している。2014年は1万4994台に下がったが、2015年には盛り返して1万5410台になった。2016年も1万5531台だから、一貫して1万2000台の計画を上まわっている。

 以上のように予想以上に売られたクルマには初代モデルが多い。N-BOXは最初から目標が1万台を超えたが、ワゴンRやフィットは控え目だ。慎重に目標を設定して発売したところ、好調に売られている。

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 販売台数の予想と現実について、多くの商品企画担当者が次のように述べている。「これなら売れる! と安心して発売すると、意外に伸び悩んで困ることが多い。むしろ心配しながら発売した商品が成功している」。これはクルマに限った話ではないだろう。

名前:
渡辺陽一郎
肩書き:
カーライフ・ジャーナリスト/2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
現在の愛車:
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味:
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人:
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