なつかしのボンネットバス&トラック! 「日本」で絶滅し「アメリカ」で現役な理由は「国土の大きさ」だけじゃなかった (2/2ページ)

アメリカではいまでもボンネット型が走っている

 日本と同じように国土が狭く、市街地での交通環境が蜜である欧州でも、ボンネットバスやボンネットトラックの需要が減少していった。

 一方、アメリカに目を向けると、いまでもバスやトラックにボンネット型を見かける。

 バスについては、公共交通機関やレンタカーの送迎バスなどでは、ボンネットバスが走っていることはまずない。アメリカでボンネットバスといえば、小学生などが通学で使うスクールバスだ。ここには、利便性ではなく、アメリカンカルチャーの継承を優先するという教育行政や教育事業者の理念があるように思える。

 トラックについては、トレーラーヘッドという観点から、ボンネット型の需要があるといえるだろう。アメリカの大型トラックはまるで機関車のように、トレーラーヘッドがその後部にトレーラーを連結して牽引する。むろん、欧州にもこうしたタイプの大型トラックがあるが、トレーラーヘッドはボンネット型ではないメーカーがほとんどだ。

 それでもなお、アメリカメーカーを主体として、ボンネット型のトレーラーヘッドにこだわる。空力や燃費など、数値による比較では、ボンネット側に優位性を見出すことは難しいのかもしれないが、ここでもやはり、スクールバスと同じく、アメリカンカルチャーの観点が強いように思う。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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