16気筒に4つのターボで1500馬力! ベースモデルは3億円! スーパーカーが「庶民車」にみえる怪物「ブガッティ・シロン」 (2/2ページ)

近年のブガッティはハイパーカーのオートクチュール

 エクステリアデザインは、ランボルギーニでウラカンのデザインにも携わった、サシャ・セリパノフ。特徴的なのはボディサイドに大きく描かれる、エットーレ・ブガッティのサインをモチーフとしたCラインと、フロントからテールまでを前後に貫く、センターのライン。これはブガッティのなかでも名車のひとつといえるタイプ57クーペ・アトランティークのそれにモチーフを得たものであるという。馬蹄形のフロントグリルは、もちろんボディの先端にきちんと装備されている。

 インテリアのフィニッシュは、エクステリアと同様にカスタマーの好みによってどのようにでもアレンジが可能。

 そのほかにブガッティは、自ら「スポーツ」や「ピュアスポーツ」、「スーパースポーツ300+」、「タイプ55スーパースポーツ」、「ラ・ヴォワチュール・ノワール」、「ディーヴォ」、「ピュール・スポーツ」、「チェントディエッチ」などの派生モデルを続々と製作。近年ではあたかもハイパーカーのオートクチュール・メーカーのような活動が印象的だ。

 中でも2019年に発表されたチェントディエッチ(110)は、かつての第2期ブガッティが製作したEB110へのオマージュであり、またブガッティ社の創業110年を祝う重要なモデル。

 価格は800万ユーロというからじつに10億円超え。実際には、ここからさらにプレミアムを払わなければならないとなれば、このように扱われるクルマは、やはりブガッティだけかもしれない。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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