まだ溝のある数年落ちのスタッドレス! どうせ来年買い替えるといっても「溝が減るまで」夏の履き潰しは危険だった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■そろそろ降雪地域の人も夏タイヤに履き替える季節だ

■どうせ来年買い替えるからと溝が減るまで履きっぱなしにするのは危険

■夏場の履きつぶしは安全面でも経済面でもデメリットが多い

スタッドレスは温度が低いときに性能を発揮するタイヤ

 GWも目前で、降雪地域の人でもそろそろスタッドレスタイヤから夏タイヤに履き替えてもいい季節。

 ただ、スタッドレスタイヤの摩耗が進み、冬場に使うのは今シーズンでラスト。秋には新しいスタッドレスタイヤに買い換えるので、いま履いているスタッドレスタイヤは交換せずに、このままあと半年使い続けて履きつぶしてしまおうというのはやめておこう。

 スタッドレスタイヤには、冬用タイヤとしての使用限度を示す「プラットフォーム」が付いている。

 このプラットフォームが露出しても、「スリップサイン」が出るまでは、氷雪路以外を走っても違法性はないが、プラットフォームが露出しているようなタイヤは、性能的に「終わっている」タイヤと考えた方がいいからだ。

 ゴム製品であるタイヤは熱や紫外線などの影響で、使用しているうちに固くなる。だからタイヤはナマモノと言われ、数千キロでも走って、一度熱が入ったタイヤは、溝が残っていたとしても4~5年で寿命になる。プラットフォームが露出するということは、新品タイヤから50%摩耗したことを意味しているので、すでに十分熱が入っているし、3~4シーズンぐらいは使っているはず。

 十分ライフを使い切ったタイヤで、夏場も走るのは百害あって一利なし。

 スタッドレスタイヤは温度が低いときに性能を発揮するタイヤで、外気温でいえば7度が夏タイヤとスタッドレスタイヤの境目といわれている。

 気温が高い場所でスタッドレスタイヤを履けば、タイヤがよれやすく頼りがいのない走りになってしまう。

 それが我慢できたとしても、プラットフォームが露出しているような古いスタッドレスタイヤは、グリップ力、とくにウエット性能が大きくダウンしているのでリスクが増える。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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