「新車を売っても儲からない……」 いま中古車を探すなら新車ディーラーが狙い目だった (2/2ページ)

いま新車ディーラー系の中古車がねらい目!

 その新車ディーラーでは、新車を売っても納期遅延が著しくなっているので、中古車販売に力を入れ、新たな収益の柱のひとつにしようとしているようだ。「2022年1月に新型が正式発売されたヴォクシーは、1世代前の2019年式あたりの中古車は、車両にもよりますが、250万円前後のプライスボードをつけて販売しています。下取り査定額では200万円を割り込んでいるとのことなので、新車より儲かる商売になっていると聞きます」とは事情通。

 新車の納期遅延が収束しないなか、中古車需要はますます増えている。しかも、超低年式車と高年式車はとくにタマ(在庫)不足が顕著になっている。

 そうはいいながらも、「3代目プリウスは2012年から2016年までラインアップされていました。ある大手中古車検索サイトで調べると、10年落ちの2012年式で量販グレードのSの場合80万円前後で販売されているケースが目立ちます。ちなみに同年式のカローラアクシオでは、50万円前後の車両がメインとなっています。超低年式や高年式はとくにタマ不足が深刻なほど売れていますが、10年落ちのプリウスやカローラ アクシオでもこのような価格がついている現状では、明らかに新車の納期遅延の影響で中古車相場が上昇傾向にあり、中古車販売は“うま味”のある商売といえるでしょう」(事情通)。このような状況のため、いまでは新車ディーラーにおける、中古車販売担当部署は“花形部署”にもなっていると聞いている。

 とにかく良質な中古車は右から左へすぐ売れてしまうので、店頭に並べないだけでなく、中古車検索サイトなどにもおいそれとは掲載できないとのこと。つまり、検索サイトに掲載されるころには売れてしまい、いらぬトラブルを招きかねないとの判断があるようだ。

 新車ディーラーが中古車販売を強化すれば、自社の下取り車のなかで良質なタマほど、自社で売りたくなるはずなので、新車ディーラーメインに中古車を探すと良質なタマに出会えるケースが今後は目立ってくるかもしれない。その意味では新車ディーラー系の中古車展示場は結構ねらい目ともいえるだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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