ステップワゴンの真価は静粛性にアリ! ミニバンの弱点「こもり音」を大幅低減した「これでもか!」の対策とは (2/2ページ)

ストッパーマウントの数を先代の2点から4点に!

 と、ここまではほかのホンダ車と変わらないこもり音対策なのだが、ここからがすごい。振動、振幅低減に効くフロント&リヤウインドウの取り付け部剛性を高め、さらに先代ステップワゴンより縦に約13cm短く、重量として約14kg軽量化されたバックドアの内側にある黒いゴム状のストッパーマウントを先代の2点から4点に増やすことで、車内のこもり音の原因となるバックドアそのものの振動、振幅を低減。もっと言えば、ボンネットも振動しやすいボディパネルであるわけで、そこが先代よりデザイン的にコンパクトになったことも、結果的にボディの振動、振幅低減に寄与していることになる。というわけで、これでもかっ!! と、こもり音対策を施しているのが、車内の静かさ自慢の新型ステップワゴンなのである。

 もちろん、こもり音だけでなく、振動変動量を5dB(約1.78倍)低減させたエンジンそのものの振動低減や、ロードノイズの車内への侵入の遮断に関してもハイレベルなのが新型ステップワゴンであり、ボックス型ゆえに、車内の静粛性、こもり音に不利なミニバンとして、これまでのMクラスボックス型ミニバンとは一線を画す車内の静かさが、あらゆるシーンで発揮されることになる。先代ステップワゴンの所有車なら、走行中の運転席の静かさは当然として、先代の不満点だった1-3列目席間の会話明瞭度が飛躍的に向上していることを理解できるに違いない。

 そんな、ボックス型ミニバンらしからぬ静かさも大きな魅力となる、初代回帰を思わせるエクステリアデザイン、進化したシートアレンジ性、3列目席の居住性向上、そしてついに電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を備え、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の渋滞追従機能まで手に入れた6代目新型ステップワゴンのe:HEV、ガソリン車の公道試乗記、静かさがミニバンにもたらす価値については、改めてこのWEB CARTOPで報告させていただきたい。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

新着情報