レクサスのミッドサイズSUV「RX」の魅力とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■現行型レクサスRXの魅力に迫る

■5代目となる新型RXが今年秋に登場予定

■ニーズに答えたラインアップが支持を集めている

5代目発表も発売は秋以降

 トヨタは6月1日、新型レクサスRXを発表しました。

 レクサスの新たなフロントアイディンティティ「スピンドルボディ」を採用したフロントマスクは迫力満点。現行モデル同様に低重心でスタイリッシュなエクステリアは非常に魅力を感じます。

 またパワートレインは4種類をラインナップ。「RX450h+」には2.4L直4ターボ、「RX350h」には2.5L直4エンジンベースのプラグインハイブリッド、「RX350」には2.5L直4+モーターのハイブリッド、「RX500h」には2.4L直4ターボ+モーターのハイブリッドがそれぞれ搭載されます。

 なかでも注目したいのが「RX450h+」に搭載されるプラグインハイブリッドユニット。直4エンジンに高出力リチウムイオンバッテリーと前後モーターを組み合わせ、EV走行可能距離はクラストップレベルを実現しているとのことです。

 5代目のボディサイズは全長4890mm、全幅1920mm、全高1695mmと現行モデルと比べ全長は同様。全幅を25mm拡大、全高を10mm低くしたことによりロー&ワイドがさらに強調されました。

 また高度運転支援システム「レクサスチームメイト」や世界トップレベルの先進安全技術を搭載するなど安全性能も大幅に向上しています。

 と、非常に魅力的な5代目レクサスRXですが今秋に発売されるとはいえ、実際に納車されるのは昨今の状況を考えると来年の春以降となるのではないでしょうか。そのような「いつ手元に来るかがわからない」状況を考えると、“今だからこそ”現行型RXをあえて購入するべきかもしれません。

 新型も気になりますが、現行型RXの魅力を幅広く紹介していきましょう。

レクサスRXとは

 そもそもレクサスRXとはレクサスブランドから発売されるラグジュアリー・クロスオーバーSUVです。現在では世界中のメーカーが同ジャンルにモデルを投入していますが、ラグジュアリー・クロスオーバーSUVというジャンルを構築したのは1998年にデビューした初代がパイオニアとなります。

 その初代は国内では初代ハリアーとして販売されました。ハリアーは日本市場でも大人気となりましたが、三代目以降は現行モデルに至るまでRXとハリアーのプラットフォームは別物です。

 これは主要マーケットとなる北米市場でハリアーのサイズはやや小さいため、ひとまわり大きい専用のボディが用意されたことによります。

 初代からRXはレクサスブランドを支える人気モデルとして君臨。いまなお世界中のマーケットでプレミアムSUVのパイオニアとして人気車であり続けています。

レクサス内でのRXの立ち位置

 現在レクサスには多くのSUVが販売されています。

 レクサスブランドのSUVフラッグシップはLX。北米市場でランドクルーザーをベースにプレミアムSUVに仕立て1996年から販売を開始したLXは、先代モデルとなる3代目から国内販売を開始。現行モデルは今年1月にフルモデルチェンジで登場しました。

 RXはLXに次ぐラグジュアリーSUVとなりますが、現在はその下にもSUVのラインナップが存在します。

 RXより一回り小さいボディを身に纏うNXは、2021年にフルモデルチェンジで2代目が登場。プラグインハイブリッド仕様を用意するなどRXよりいち早くレクサスの次世代型SUVとして登場しました。

 レクサスのSUVラインナップのなかで、エントリーモデルとなるのがUX。「RX」同様、新型モデルがすでに発表され国内では夏頃の販売が予定されているモデルです。

 長年、レクサスブランドのエントリーモデルとして位置付けられていたCTの販売が間もなく終了することで、UXがSUVシリーズのみならずブランド全体を通してその役割を担うことになります。

レクサスRXのパワートレイン

 現行型RXに用意されているパワーユニットは2種類。

「RX300」に搭載されるのが2L直4インタークーラー付きターボエンジンで最高出力238psを発揮。先代モデルは2.7L直4エンジンを搭載していたのでダウンサイジングされました。

 ターボチャージャーにツインスクロール式を採用し、インタークーラーは水冷式。低回転から大きなトルクとパワーを発揮するのが特徴です。

「RX450h」と「RX450hL」に搭載されるのが3.5LV6エンジンに前後モーターを組み合わせたハイブリッドユニット。エンジンの最高出力が262ps、フロントモーターが167ps、リヤモーターが68psとなり、力強い走りを実現しています。

レクサスRXの走りは?

 ラグジュアリーSUVとして位置付けられるRXは当然ながら静粛性に定評があります。

 しかし、高級車に求められる静粛性はもちろん、スムーズな走りや乗り心地の良さも特筆すべき性能を合わせて有していることを忘れてはいけません。

 2Lターボエンジン、ハイブリッド仕様ともにパワーやトルクは十分ですが軽快感はターボエンジン、滑らかで刺激的な走りを実現するハイブリッド、と両者に違いを感じます。

 また、どちらのパワーユニット搭載車にも共有しているのがスポーティなテイスト。とくにスポーツ仕様の「Fスポーツ」は他のグレードと比べ足回りが引き締められていることもあり俊敏性が高められました。

 ただ「Fスポーツ」であってもサスペンションはスムーズな動きで滑らか。高級車としての上質な乗り心地を備えています。

レクサスRXのエクステリア

「アグレッシブとエレガンスを融合させたラグジュアリーSUV」とトヨタが表するRX。

 デザインの開発テーマは「セダクティブ・ストレンス」、日本語に訳すと“色気を兼ね備えた力強さ“とし、レクサスのアイデンティティやブランドイメージを兼ね備えつつ攻めたデザインを採用しました。

 先代より全長で120mm、全幅も10mmワイドになったことでクオーターピラーの傾斜も強め、よりスタイリッシュでアグレッシブな外観に仕立てられています。

 現行モデルで特徴的なのがCピラーをブラックアウトし、ルーフ後端が空に浮いているような「フローティングピラー」。6月に発表された新型にも踏襲されているデザイン処理ですが、この部分だけでも強く個性を感じます。

レクサスRXのインテリア

 ラグジュアリーSUVにふさわしい豪華装備が充実しているRX。センターコンソールに配されたアナログ時計や随所に用いられる上質な素材など、室内に乗り込むとすぐにわかるラグジュアリー感が満載です。

 センターコンソール上部に配置されているのが12.3インチのワイドディスプレイ。画面にはナビをはじめ、オーディオやハイブリッドシステムのエネルギー表示、燃費計など多彩な情報が表示されます。また、レクサスオーナーズデスクからオンラインで各種情報を得ることも可能。煽り運転などを含むトラブル時の対応まで受け付けてくれる嬉しいシステムです。

 現行型は先代より後席空間が拡大されました。とくに足元スペースが拡大したことで、ゆとりある空間を実現しています。

 後席の注目装備は最上級グレード「バージョンL」にオプションで用意される“リヤシートエンターテインメントシステム”。

 11.6インチモニターを前席後側に配置し、前席モニターとは独立した映像などが再生可能にしました。

 その他、サウンドシステムとしてハイエンドオーディオブランド「マークレビンソン」のプレミアムサウンドシステムなども用意されています。車内で好みの音楽を流すと圧倒的な臨場感で包まれる━━そんな至福の時を味わうことを可能としました。

 またラゲッジルームの広さも広大。床下にも深さ170mmの収納スペースが用意されるなど、後席を倒さなくてもゴルフバッグを楽に4つ積載することができます。

レクサスRXのグレードの違い

 RXのグレードですが、まず2Lターボエンジンを搭載する「RX300」、ハイブリッド仕様の「RX450h」、ハーブリッド仕様+3列シートを備えた「RX450hL」の3つに区分され、その中で標準モデル、スポーツ仕様の「Fスポーツ」、プレミアム仕様の「バージョンL」(ただし「RX450hL」は標準モデルの1グレード)がラインナップされています。

 また「RX300」や「RX450h」にはそれぞれのグレードに4WD仕様も用意されていますので(「RX450hL」は4WD仕様のみ)計13タイプを設定。

 レクサスブランドでエントリーモデルという表記が正しいかはわかりませんが、一番安い「RX300」の標準モデルが551万円から、一番高価な「RX450hL」の796万円まで、幅広いグレードが用意されています。


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