歌詞の意味なんてわからなくてもステアリングを握りたくなる! ドライブ欲がかき立てられる洋楽6選 (2/2ページ)

ビートルズの名曲をCMに使用しているクルマは多数

 4曲目は、聴いた瞬間に思わず「ノーリミット!」と叫びたくなってしまう、ケミカルブラザーズの『Setting Sun』。日産のエクストレイルのCMで流れていました。コンパクトSUVの中では随一のアクティブなキャラクターを打ち出し、スノーボードなどアウトドアスポーツの相棒として、最高のイメージを作り出すのに、この曲はピッタリででしたね。一説には、出身が同じというオアシスのノエル・ギャラガーとケミカルブラザーズが飲み明かしたときに、鼻歌を録音したところにノエルが一夜で歌詞を書き上げ、レコーディングでもボーカルを務めたのだとか。歌詞の和訳を見ると、「まだ若いと思っているけどビジョンはしぼんでる」といった、ちょっと悲観的な内容なのですが、深く考えると「そんな思考をエクストレイルでぶち壊せ」という意味に取れなくもありません。ドライブでどこかへ行って、昨日までの自分とは違うことに挑戦したくなる曲とも言えますね。

 5曲目は、カリフォルニア出身のソウル・シンガーソングライターで、2013年のグラミー賞にもノミネートされている、アロー・ブラックの『Make way』。三菱のeKクロスのCMに起用された曲です。カスタネットを叩くようなリズムと、歓声のように入る歌声が気分を盛り上げてくれる、とても爽快なメロディはまさにドライブに出かけたくなる曲。アローが作る音楽は、ジャンルを超えて「Affirmation(肯定)「Inspiration(インスピレーション)「Motivation(モチベーション)」という3つのテーマに則っていると語られており、この「道を開く」という意味を持つ曲は、人生を考えさせてくれるような内容。ひとりで気ままなドライブの時に聴きたい曲です。

 6曲目は、ビートルズの不朽の名曲、『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』。ホンダ・ステップワゴンのCMで親しみを覚えている人も多いのではないでしょうか。じつはこの曲がステップワゴンのCMに起用されるのは、二度目です。最初は、1996年の初代。カラフルな文字が次々に現れて、「こどもといっしょにどこいこう」というフレーズがとても印象的だったCMです。これが2022年の2月からスタートした、新型ステップワゴンのCMでも流れ、「やっぱりステップワゴンといえばコレ」という声が多数。制作サイドもじつはそれを狙ったもので、1996年に子供だった人たちが、今ちょうど子育て世代に突入していることから、ステップワゴンでいろんな思い出を作って育った世代が、その楽しさを今度は自分の子供たちと共有してほしいという願いが込められているそうです。

 ビートルズの曲には、ほかにもNシリーズのCMソングとなっている『Please Please Me』や、トヨタ・ラクティスのCMで起用された『A Hard Day’s Night』など、クルマを思い出す曲がたくさんありますね。昔も今もドライブには欠かせない、永久不滅のアーティストと言えそうです。

 ということで、数ある名曲の中から、ふと耳にするとドライブに行きたくなる洋楽をご紹介しました。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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