正確なモデルチェンジ情報がなくても予測で売るしかない! 新車の納期遅延が招いている販売現場の大混乱 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新車の深刻な納期遅延はまだ終息しそうにない

■単純な材料不足だけでなく改良などの事情が重なり、より複雑な状況となっている

■ディーラーマンも商談において苦労している

新車の納期遅延は終息する気配がない

 新車の深刻な納期遅延問題が長引いている。世界的に可能な限りコロナ禍前へ社会活動を戻そうとする動きが活発化しており、時間がかかるものの“時が解決する”とばかりに、深刻な納期遅延も収束へ向かうものと考えていたのだが、どうもそれは甘い考えのようであった。事態はより深刻化し、そして複雑化しているのである。

 たとえばトヨタ・ハリアーについて事情通は、「今年10月に法規対応のための改良を控えオーダーストップとなっております。しかし聞いた話ではありますが、販売会社ではすでに10月に改良されてから1年間、つまり2023年10月までのメーカーからの改良後モデル配車枠で新規受注可能な台数はあと10台のみとなっているそうです。現行型オーダーストップ期間でも、現行モデルとして発注できなかったケースも多かったようです。そのため改良後モデルの新規受注が入り続けていたようなのですが、改良後モデルが正式発売になってからオーダーを入れると、ハリアーはそろそろマイナーチェンジも控えているので、マイナーチェンジ後モデルで購入検討(当然詳細な価格も含めた情報はない)していただかないといけないかもしれないと、販売現場には動揺が走っているそうです」とのこと。

 つまり、いままでの納期遅延は単純に部品が足りなかったり、新型コロナウイルス感染拡大により生産工場の稼働状況が悪くなり、生産が停滞することが納期遅延の主原因だったのだが、感染拡大は別としても、部品の供給状況が十分改善されないまま、そして大量のバックオーダーを抱えたまま、マイナーチェンジなどの改良タイミングまでに改良前モデルのバックオーダー分の生産を消化する必要があるので、それを逆算して改良実施のタイミングより、かなり早めにオーダーストップしながら、改良後モデルの販売促進活動も行うことになるので、筆者が感じたところでは事態はより複雑化しているように見える。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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