納期遅延で試乗車を待ってる余裕もない! 実車を見ずに「カタログ買い」しても失敗しにくいクルマの条件4つ (2/2ページ)

装備面でも価格面でもモデル末期のクルマは狙い目!

 3つ目は、代々続いているモデルも失敗が少ないクルマのひとつです。たまに、旧型とはガラリとターゲット層を変えたり、見る影もなく変貌を遂げてしまうモデルもありますので、それは除外しますが、多くの代々続いているモデルは、それまでのユーザーからの意見を開発にフィードバックし、弱点をきめ細かく改良して新型を開発していることがほとんど。なので、先代では使いにくかったところ、物足りなかったところなどが、しっかり改良されて出てきます。

 数値だけ見ると先代のほうが良かった、という場合でも、それは実際の使われ方をリサーチして、数値ではなく実用性を重視した結果ということ。たとえばよく見られるのはラゲッジ容量で、数値だけ見ると先代のほうが大きいように思えても、実際に積載するものを考慮して、形状や高さなどを工夫した結果、数値的には少なくなったけど、使い勝手は向上しているというモデルもあります。なので多くの場合、代々続いているモデルは失敗が少ないと言えるでしょう。

 4つ目は、もうすぐ新型にスイッチすると予想されているような、モデルライフが末期の熟成されたモデルです。もちろん、新型のほうが性能的には進化していることは間違いないのですが、昨今はボディサイズが大きくなってしまったり、価格が数十万円も高くなってしまったり、ということもありえます。それならば、ちょうどいいボディサイズで、性能的にも自分には十分だと思えるならば、新型になる前に購入するのもひとつの手。

 モデル末期になると大幅値引きが期待できたり、さまざまな特典をつけてもらえる可能性もあるので、商談でうまく交渉してみましょう。ただしデメリットとしては、購入してすぐに型落ちになってしまうこともありますが、すでに在庫が限られていて希望するオプションなどが選べない場合もありますので、中古車で探したほうが希望どおりの装備の個体が見つかる可能性も。念のため、中古車をチェックしてから購入するといいですね。

 ということで、新車購入はスピード勝負の時代になってきました。以前は愛車の車検が近づくと買い替えを検討することが一般的でしたが、いまはそうした計画が立てにくいので、ビビビときた時が買い時です。ぜひ、常にアンテナを張ってタイミングを逃さないようにしたいですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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