【試乗】MTがなくてもハイブリッドでも楽しい! フィットRSは手の内に入る躍動感に感動できる1台だった (1/2ページ)

この記事をまとめると

フィットに「RS」が追加

■先代モデル以外にもホンダには数多くの「RS」モデルがあった

■専用の足まわりやエンジンを搭載しており「RS」の名には恥じない仕上がりになっている

ファン待望の「RS」がついに仲間入り

 フィットに「RS」が加わった。

 フィットのデビューは2001年、その後2007年に2代目、2013年には3代目と、次々と手を加えてフルモデルチェンジを繰り返し、現行の4代目が誕生したのは2020年だ。

 そうしたフィットにRSが登場したのは2代目からで、3代目もRSは継続してラインアップ。しかし4代目のデビュー時にはRSの設定がなかった。そして2022年、ついに新型フィットにRSが追加となったのだ。その走行性能の高さはより高く評価されていた4代目フィットだが、RSが設定されるのに、ベースモデルに遅れること2年もの歳月が流れた。

 という意味では、キビキビと走るコンパクトハッチを好むユーザーのハートを刺激する待望のモデルとなる。

 そもそもホンダがRSを設定したのは1974年のことだ。初代にシビックに走りを売りにしたモデルとして設定。タイプRのような激辛スポーツとは対象的に、限られたパワーを必死になって叩きつけ、懸命に走るスタイルを盛り込んでいる。

 目の覚めるようなタイムを記録するわけではない。ハイパワースポーツの後塵を浴びることもある。だが、このコンパクトなボディを左右に翻してコーナーと格闘するのは楽しいのだ。

 新型フィットRSに設定されたパワーユニットはe:HEVとガソリンモデルの2種類。e:HEVのモーターパワーは80kWから90kWに増強されている。発電の役目もするエンジンは70kWから78kWに強化されている。それゆえに、先代よりも加速感は力強い。ガソリンモデルもベースモデルのマイナーチェンジを受けた影響で、排気量は1.3リッターから1.5リッターとなった。

 だが、新型で印象的なのは絶対的な速さではなく躍動感である。RS専用のドライブモードには「スポーツ」が設定された。その名のとおり、走りはアップテンポになる。低回転域からレスポンスの遅れなく加速する。CVT風のラバーフィールは限りなく抑えられている。


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