ステアリングアシストは自分で要設定!  1.8L車も最初は一般販売の予定!? 新型プリウスのトリビア【その2】 (2/2ページ)

ハイブリッドとPHEVの差がなくなった!?

 次なる雑学、トリビアは、ハイブリッドとPHV改めPHEVの細かな違いについて。先代の場合、PHVモデルはフロントフェンダーとリヤにPLUG-IN HYBRIDのエンブレムが付き、またリヤデザインは別物。タイヤも燃費スペシャルな15インチを履いていた。

 ところが新型プリウスの場合、ハイブリッドとPHEVのエクステリアデザインはほぼ同じ。リヤから見ても判別は困難。何しろエンブレムもハイブリッドは●HEV、PHEVは●PHEVと、一文字しか違わないほぼ同じデザインだからだ。

 わかりやすい違いは、19インチアルミホイールのデザインぐらいのものになっている。これだと、先代のようにPHVと一目で分かる、ハイブリッドと違うエクステリアデザインで優越感に浸っていた!? 人は、ちょっとガッカリかもしれない。

 とはいえ、先代PHVから実用上で大きく進化した部分もある。たとえばラゲッジルーム。先代のPHVのバッテリーはラゲッジスペース床下にあった。しかも、開発途中でEV航続距離延長要求があったとされ、バッテリーが予定より大きくなったため、ラゲッジルームのフロアはハイブリッドモデルに比べて高くなり、開口部より高い位置にフロアがあるという不思議な仕立てになっていたのである。

 が、新型はバッテリーを後席下に配置。運動性能に寄与するとともに、ハイブリッドとPHEVのラゲッジルームの仕立てがほぼ同じになったのである(当然、PHEVフロアが開口部に対して、先代PHVのように高くなることもない、どころか、開口部から下がったところにフロアがある)。

 最後のトリビアは、ハイブリッドモデルとして2リッターと1.8リッター+2モーターの2種類の仕様が誕生した点について。開発陣によると、当初は攻めた!? 2リッターエンジンベースのハイブリッドのみのはずだった。が、営業サイドから、価格的に買いやすい1.8リッターモデルも追加してほしい……とのリクエストがあったとのこと。

 で、2リッターと1.8リッターモデルでは別々のチームで開発をスタート。その時点では、どちらも一般販売の予定だったらしい。1.8リッターモデルがサブスクのKINTO専用車となったのは、かなりあとになって決まったというのだ。つまり、結果的にKINTO専用車となった1.8リッターモデルも、一般販売前提で開発をスタートしたということ。両モデルで、開発にかけるエネルギーはまったく変わらないのである。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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