これがあの「Smart」なの!? かつて一世を風靡したスマートがいま大変貌を遂げていた! (2/2ページ)

個性的なクルマをラインアップし、日本でも大きな話題になった

 そもそも、Smartはどういう会社だったのか?

 筆者は2000年代、ドイツのSmart本拠地を訪ね、ブランドの起源について関係者に詳しく聞いたことがある。それによると、1970年代初頭に、ダイムラーの社内プロジェクトとして、超小型なモビリティのデザインや発想が始まったと言う。

 80年代になると、そうしたアイディアを具現化したデザインプロトタイプが世に出るが、当時としてはまだまだ商品性には乏しく、日の目を浴びることはなかった。それが90年代に入り、スイスの時計メーカー・スウォッチとの共同プロジェクトとしてSmartが世に出ると、日本を含めて大きなブームとなる。

 だが、「for two」から多モデル化する戦略では、ターゲットユーザーがしっかりと絞れなかったことなどが原因で、混迷期を迎えることになる。

 その後、フランスのルノーと主要部品を共通化することで、BMW MINIのようなブランドイメージを狙うが、それでも販売台数は限定的だった。そうしたなか、欧州グリーンディール政策や、中国での新エネルギー政策によるEVシフトを契機に、新生Smartへと大きく舵を切ったのだ。

 現在のところ、Smart#1について日本での発売の可能性について明らかになっていない。


桃田健史 MOMOTA KENJI

-

愛車
トヨタ・ハイエースキャンパーアルトピア―ノ等
趣味
動物たちとのふれあい
好きな有名人
聖徳太子(多くの人の声を同時にしっかり聞くという伝説があるので)

新着情報