活躍して欲しくないけどやっぱり胸熱! 自衛隊車両の「NBC偵察車」と「軽装甲機動車」のど迫力っぷり

この記事をまとめると

■2月中旬に大阪オートメッセ2023が開催

■自衛隊大阪地方協力本部による自衛隊車両の展示コーナーが設けられた

■出品されたのは「NBC偵察車」と「軽装甲機動車」の2台

8輪にコンバットタイヤを装着しながら最高速度95km/hを確保!

 毎年2月、建国記念の日を含んだ連休中にインテックス大阪で開かれる、関西随一のカスタムカーの祭典・大阪オートメッセ。2月10~12日に開催された今年の「第26回大阪オートメッセ2023」でも、今や名物企画となった感のある、自衛隊大阪地方協力本部による自衛隊車両の展示コーナーが設けられた!

 今回出品されたのは、「NBC偵察車」と、「軽装甲機動車」の2台。いずれも日頃目にする機会は少ないため、親子連れを中心に多くの来場客が集まっていた。

「NBC偵察車」は、その頭文字が示すとおり、Nuclear=放射能の測定や、Biological=生物剤とChemical=化学剤の検知・識別・試料採取が主な任務。従来の「化学防護車」と「生物偵察車」の役割を兼ね備えた車両として、2010年度に制式採用された。

 より端的に言えば、NBC兵器=大量破壊兵器に汚染された際は、その地域の汚染状況を調査し、通信を介してリアルタイムで報告する役割を担うことになる。

 車体底部には放射能、12.7mm重機関銃の銃座の後ろには生物剤、ルーフ左前には化学剤を検知するセンサーがあり、さらに車両後端にはサンプルを採取するためのプローブが装着されている。

 全長×全幅×全高は約8×約2.5×約3.2m、車重は約20tに達する巨体で、8輪にコンバットタイヤ(展示車両は365/80R20のブリヂストンL302コンバット)を装着しながら、最高速度95km/hを確保している。なお、任務終了後に帰還先を汚染することがないよう、各輪の前には洗浄スプレーが装備されているという徹底ぶりだ。

 もう一台の「軽装甲機動車」は、主に歩兵部隊や偵察部隊に配備される装甲車。全長×全幅=4400×2040mm、車重約4.5t、最高速度100km/hで、乗車定員は4人と少ないが、ゲリラや特殊部隊の攻撃を想定した軽度の防弾・防爆性能を確保している。

 なお、固有の搭載火器はないが、上部ハッチから上半身を出して、5.56mm機関銃の車載射撃や軽対戦車誘導弾などの射撃が可能だ。

 そのほか制服や徽章なども展示され、ミリタリーマニアならずとも興味深く楽しめるコーナーとなっていた。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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