新時代のランボルギーニはV12+3モーターで1015馬力! アヴェンタドールの後継車が積む「パワーユニット」が明らかになった (1/2ページ)

この記事をまとめると

ランボルギーニがアヴェンタドールの後継モデルに搭載するパワートレインを公開

■6.5リッターV12に3つのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド

■エンジン最高出力は825馬力でモーター出力を組み合わせたシステム最高出力は1015馬力

徐々に見えてきたアヴェンタドールの後継モデル

 ランボルギーニが、「LB744」の社内コードのもとで開発を進めてきた、アヴェンタドールに代わる次世代のフラッグシップモデルが、まもなくその全貌を明らかにする。今回はそれに先立って、注目のパワーユニットの詳細が発表されたので、それを現地から報告することにしようと思う。

 今年で創立60周年を迎えたランボルギーニにとって、このLB744は、伝統の12気筒ミッドシップの歴史を大きく塗り替える最新鋭のモデルだ。先日他界した、かのパオロ・スタンツァーニによって考案された、V型12気筒エンジンとギヤボックスを直列に接続し、それを車体の後方から、すなわち通常のフロントエンジン車とは前後逆方向に搭載するという画期的なパワートレインレイアウトは、あのカウンタックに始まり、ディアブロ、ムルシエラゴ、そしてアヴェンタドールへと継承されていったわけだが、その手法はLB744では採用されることはなかった。つまり、エンジンの搭載方法は、ランボルギーニの言葉をそのまま借りるのならば、「180度回転した」のである。

 LB744は、かねてからの噂どおりプラグインハイブリッドシステムを導入したパワーユニットを採用するが、ランボルギーニはそれをPHEVではなく「HPEV(ハイ・パフォーマンス・エレクトリック・ヴィークル)」と呼ぶ。それはLB744がパフォーマンスとドライビングプレジャーの新しいベンチマークを確立することに対する自信の表れであり、またライバルに対しての直接的なプレッシャーであるともいえる。さっそくこのLB744のパワートレインの概要を解説していくことにしよう。

 リヤミッドに搭載されるエンジンは、L545型と呼ばれる6.5リッター仕様のV型12気筒。排気量はこれまでのアヴェンタドールから変化はないものの、軽量化とチューニングはさらに徹底され、結果的にそれはランボルギーニがこれまで生産したV型12気筒エンジンのなかではもっとも軽量でかつパワフルなスペックを誇ることになった。

 エンジン単体の重量はアヴェンタドールのそれからさらに17kgが低減された218kg。最高出力&最大トルクは825馬力&725Nmというスペックを誇る。最大許容回転数は9500rpm。最高出力の発生回転数も9250rpmの設定だから、かなりの高回転型ユニットと判断することが可能だろう。

 これは吸気システムの再設計や12.6へと高められた圧縮比、そしてリヤグリルの中央部にエンドパイプが導かれる上方排気のデザインを持つエキゾースト・システム等々によるものだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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突然思いついて出かける「乗り鉄」
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