何もかもが規格外! ランボルギーニ50周年記念車「3億円超え」の「ヴェネーノ」の衝撃 (1/2ページ)

この記事をまとめると

ランボルギーニ創立50周年を記念したスペシャルモデルが「ヴェネーノ」だ

■ヴェネーノはクーペ3台、ロードスター9台が生産販売された

■ワールドプレミアされたときに発表された価格は税別で300万ユーロだった

伝説の闘牛の名が与えられた伝説のランボルギーニ

 ランボルギーニが創立50周年という、記念すべきアニバーサリーイヤーを迎えた2013年のこと。それを記念したスペシャルモデルを発表するのではないかという噂は、かなり前から漏れ伝わってはいたものの、ランボルギーニからは数点のティーザーフォトが公開されたのみで、実際にそれがいかに魅力的なモデルであるのかは、そのデビューが予想されていた春のジュネーブショーを待たなければならなかった。

 ちなみにこの年のジュネーブショーといえば、フェラーリはあの「ラ フェラーリ」を、マクラーレンは新たにアルティメットシリーズとして「P1」をデビューさせた、じつに華やかなショーだった。対するランボルギーニは、ここでどのような創立50周年のスペシャルモデルを発表するというのだろうか。

 プレス・コンファレンスの舞台で、ステファン・ヴィンケルマン氏によってアンヴェールされたモデルは、「ヴェネーノ」という名の、唯一無二のスタイルを持つものだった。

 ヴェネーノとは、ランボルギーニの解説によれば、スペインの闘牛史の中にもその存在を残す、最強にして攻撃的な闘牛の名。スペインのアンダルシアにあるサンルーカル・デ・バラメーダ闘牛場で、1914年に行われた試合において、闘牛士のホセ・サンチェス・ロドリゲスを死に追いやった、まさに伝説の一頭であったという。

 そのヴェネーノの名を継承したランボルギーニのスペシャルモデルは、当初はこのジュネーブショーに展示される1台のみがプロトタイプとして製作される計画だったが、ショーの開催以前にその存在を知ったカスタマーの要望によって、3台が製作されることになった。

 この3台のヴェネーノはもちろん共通のデザインやスペック、そしてメタリックグレーのボディーカラーを持つが、ボトムラインやリヤウイングの後端、そしてホイールのリムを彩るカラーは、ホワイト、レッド、グリーンの3色に差別化された。

 仮に3台のヴェネーノが揃えば、イタリア国旗のトリコロールが完成するという演出が隠されていたのだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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