「フェラーリが事故」「ランボルギーニが暴走」となぜ名指し? ニュースがまるで「高級車が悪」のような伝え方をするワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ニュースで高級車のメーカー名をあえて報道する理由を解説

■「乗用車」「高級車」というよりメーカー名を出すほうが注目度が集まりやすい

■やりすぎると「報道」ではなく「晒し」になってしまうことが懸念されている

話題作りには欠かせない名詞となってしまっている

 連日のように、ネット上では自動車に関わる交通事故のニュースが流れる。

 その際、ちょっと気になるのは「〇〇市内中心部の交差点で、フェラーリが激突」とか、「ポルシェに乗った〇代女性が、〇〇駅前の駐車場を出た際に急発進してガードレールを損傷」といったタイトルの出し方だ。

 スポーツカー、スーパーカー、そして概ね輸入車の場合に、こうしたモデル名、ブランド名、または企業名が出ることが多い印象がある。

 一方で、近年数多く発生している、高齢ドライバーによる逆走や、スーパーマーケットやコンビニに飛び込んでしまうような重大事故の場合、「70代男性が運転する軽自動車」とか「ミニバンタイプの乗用車が」といった表現が多いように感じる。

 こうしたニュースの記事化に関して、さまざまなメディアの間で情報共有できるようなガイドライン、または法的な基準が明確にあるわけではないと思う。

 だから、事故報道で、スポーツカーのモデル名と、軽自動車や乗用車といった普通名詞での報道がゴチャ混ぜになっているといえるのではないだろうか。要するに、ニュースとしてのインパクトが、ニュースを伝える側にとって重要だということだ。

 視聴者や読者に対する、いわゆる「引き」というものだ。

「引き」が良いニュースとは、ニュースの素材が一般の人が考えるイメージとギャップが大きいということだ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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愛車
トヨタ・ハイエースキャンパーアルトピア―ノ等
趣味
動物たちとのふれあい
好きな有名人
聖徳太子(多くの人の声を同時にしっかり聞くという伝説があるので)

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