いま日本で注目される「2000ドルバス」! 訪日外国人旅行者の「観光バス」貸し切りが流行していた (2/2ページ)

「2000ドルバス」の需要が高まり十分対応できなくなるまでに

 そこでさらに「それなら大型観光バスを貸し切ってはどうか」と勧めると、当初「それでは予算オーバーになる」ということになったそうだ。そこで、予算を聞くと欧米や東南アジアあたりでは、スプリンターを1日チャーターすると2000ドル(約26万円)程度必要で、大型観光バスになると4000ドル(約52万円)かかるとのこと。そこで「日本なら2000ドルで大型観光バスをチャーターできる」と説明すると、「ぜひ」ということになり、いまでは東京都内を走っている大型観光バスを見ると、10人程度の少人数しか乗っていない車両をよく見かけるようになった。先日都内の某有名シティホテルの車寄せで迎えのクルマを待っていると、「●●FAMILY御一行様」というような表示を掲げた観光バスがやってきて、アジア系インバウンドの総勢15名ほどのファミリーが乗り込んで出かけて行った。

 2000ドルで1日チャーターしたとしても、たとえば東京から日光へ日帰り旅行に行くなどといった使い方は少なく、チャーターしてもホテルの駐車場などで待機してもらい、「浅草へ出かける」とか、「夕食に銀座のすし屋に行く」など、ハイヤー代わりの使い方がメインとなるので、担当運転士としても負担が少なく、例えば都内の有名デパートで爆買いしたあとに荷物をバスに積む手伝いをしたりするたびに高額なチップももらえるので運転士にも好評とのことである。事業者としても2000ドルというチャーター料金は魅力的なものとなっているようだ。

 この「2000ドルバス」は東京よりも北海道でよりニーズが高まっており、現状では需要が多すぎて十分対応できなくなってきているとも聞いている。

 円安傾向などもあるが、日本の物価が諸外国より安いという現実があるからこその需要だが、インバウンドとしても「日本で大型観光バスをチャーターして旅をした」というのは思い出のひとつとなり好評となっているようだ。ただ、本来のインバウンドのニーズに対応できていないという面では、観光立国を推進しているというなかであっても、官民問わずインバウンドのニーズをつかみ切れていないまま訪日を呼び掛けており、微妙なところでミスマッチを続けながら観光立国をめざしている危うい一例といってもいいだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報