ジャガーそっくりな「ディムラー」って? 「消滅」かと思ったら「休眠」だったイギリスの超高級車ブランドの正体 (2/2ページ)

最高級グレードの名称としてなんとか存続していたが……

 ディムラーを手中に収めたジャガーは、それからしばらくディムラーの生産を継続し、1962年にはニューモデルのV型8気筒2.5リッターエンジンを搭載したV8サルーンを発表。

 これによってディムラーも一時は安住の地を得たかのようにも見えたのだが、1966年にはBMCがジャガーそのものを買収するという事態が起きてしまう。

 それでもディムラーブランドは、長らくジャガーの最高級グレードとしてその名がラインアップに残り、ジャガーXJ12のバッジエンジニアリング版である、ディムラー・ダブルシックスなどをリリース。

 XJ6がベースとなるソブリンなどは、現在でもマニアには高い人気を誇っている。

 ディムラー・ダブルシックスの最終モデルとなったのは、1993年から1997年まで生産されたXJ40型ジャガーXJをベースとしたものだった。

 世界の自動車開発におけるテクニカルトレンドが電動化に向かっているいま、ダブルシックスのようなモデルが誕生する可能性が低いのはじつに残念に思う。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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