最近のクルマは気密性高そう! 「車中泊」で「酸欠」になることはないのか? (2/2ページ)

ちょっとした工夫でより快適な車中泊が可能

 こうした事態を避けたいのであれば、必要なのは換気機能の確保となる。

 基本となるのはウインドウバイザーをセットしておいて、外部から手を入れられない程度に少し窓を開けておくこと。さらに、窓にセットするタイプの電動ファンを利用して換気するのもいい。

 筆者は窓を少し開けるのに加えて、ポータブル電源(大容量バッテリー)によりサーキュレーターを動かすことで車内の空気を攪拌、車中泊での快適性を上げるよう工夫している。

 本格的なキャンピングカーになると屋根に換気扇を設置することもあるが、屋根に穴をあけるというのはリセールバリューを大きく下げる改造であり、手軽な車中泊仕様でそこまでやるのは現実的ではないだろう。

 ただし、これまた経験則でいえば窓を少し開けて換気するくらいの対策では結露をゼロにすることは難しい。季節によっては隙間からの冷気を防ぎたいこともあり、窓を閉めるほうが快適に過ごせることもある。むしろ結露は覚悟の上でウエスなどを用意しておいて対策するほうがいいかもしれない。

 なお、エンジンをかけたまま就寝するというのは、マフラー出口が塞がれるなど不測の事態が起きると「一酸化炭素中毒」になってしまうこともあるので絶対にNGだ。窓を閉め切った車内でガスコンロを使用したり、ストーブなどを使ったりするというのも同様に一酸化炭素中毒の危険性を高める。

 ご存じのように一酸化炭素中毒というのは意識を失い、そのまま死に至ってしまうことがある。車中泊では密閉性による酸欠ではなく、なにかを燃やすことで発生する可能性がある一酸化炭素を注意すべきだ。

 一酸化炭素炭素の濃度を簡易的に計測できるチェッカーは手軽に入手できるので、キャンプなどを趣味としている方も含めて、一酸化炭素が心配なシチュエーションがありそうならば、購入を検討することをおすすめしたい。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
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